映画好きな四十郎のおっさん999でございます。

今回の記事は、2016年4月22日に公開した記事を再編集したものとなっております。



何を思ったのか、ツタヤディスカスのリストに入れていて、『エイリネイト』と一緒にDVDが送られてきた『壁の中に誰かがいる』。

どのような経緯で予約リストに入れたのか……覚えていないのですが、とりあえず鑑賞。

子供の頃に観たはずなのですが、内容のほとんどを、忘れてしまっていました。




けれど、あるシーンで思い出しました。

「あ、これ、この映画なのか!」って、今まで別々の映画だと思っていた断片が、ひとつになって、膝を叩いてしまいました。

思わぬ発見でございまして、鑑賞して良かったです。




という訳で、今回は、1991年に製作されたホラー・サスペンス映画『壁の中に誰かがいる』のネタバレなし感想を書いていきたいと思います。



『壁の中に誰かがいる』について

原題:『THE PEOPLE UNDER THE STAIRS』

製作:1991年アメリカ

日本公開日:1992年4月11日

上映時間:1時間54分(114分)

オススメ度:★★★☆☆(三つ星)




予告編動画





簡単なあらすじ

子供たちが避けて通るあの家があなたの街にもきっとある……

スラム街育ちの少年フールことポインデクスター・ウィリアムズは、病弱な母の入院費とストリッパーをしている姉のため、お金を稼ごうとしていた。

しかし、ぼろぼろの古いアパートの家主から3倍の家賃を請求されてしまい、途方にくれる。

家賃が払えなければ、アパートから追い出され、路頭に迷ってしまう。

焦るフールに、姉であるルディの友人で泥棒を生業としているリロイから、ある仕事を持ちかけられる。



ルディから反対されるが、リロイの話に乗ったフールは、スペンサーという男の3人で、家主の屋敷から金貨を盗む事を計画。

決行日、最初にフールはボーイスカウトの姿でお菓子を購入してもらおうと屋敷を尋ねるが、用心深い家主に相手にされず、追い返されてしまう。

仕方なく、スペンサーがフールに代わり、下見に向かう。

スペンサーは見事に屋敷の中に入るが、いつまでたっても帰ってこない。

その間、家主が外出するところを目撃するリロイは、この隙に、屋敷へ侵入を試みる。

フールは反対するが、金貨のため、仕方なくリロイとともに屋敷へ忍び込むのだった。

二階に向かったリロイに命じられ、見張りをすることになったフール。

地下室への扉を発見し、興味本位で地下室に入るフールは、そこで、スペンサーの変わり果てた姿と、地下室に閉じ込められている「何者か達」を目撃する。



さらに、家主たちが屋敷に戻ってきてしまい、屋敷への侵入がバレてしまう。

リロイとともに屋敷から脱出を試みるフールだが、屋敷に施された様々な仕掛けのために外に出ることができない。

果たして、フールは、この不気味な屋敷から脱出することができるのか?



本作を視聴できる動画配信サービス

2023年9月時点で、『壁の中に誰かがいる』を配信しているVODサービスを見つけることができませんでした。



スタッフ

監督・脚本:ウェス・クレイヴン

製作総指揮:ウェス・クレイヴン、シェップ・ゴードン

製作:マリアンヌ・マッダレーナ、スチュアート・M・ベッサー

SFX:ピーター・チェズニー

美術:ブライアン・ジョーンズ




キャラクター:キャスト(日本語吹き替え版声優)

ポインデクスター・“フール”・ウィリアムズ:ブランドン・アダムス(堀絢子)

家主:エヴェレット・マッギル(青野武)

家主の妻:ウェンディ・ロビー(火野カチ子)

アリス:A・J・ランガー(矢島晶子)

リロイ:ヴィング・レイムス(辻親八)

ブッカー:ビル・コッブス(中庸助)

ローチ:ショーン・ウェーレン







『壁の中に誰かがいる』の概要

エルム街の悪夢』『スクリーム』『鮮血の美学』などを生み出したホラー映画の革命児ウェス・クレイブン監督が、少年を主人公にブラックな笑いで描くお屋敷ホラー。

ブラックコメディー要素と『ホーム・アローン』的な展開もあるアメリカ映画。

『ツイン・ピークス』でも風変わりな夫婦を演じている、エベレット・マックギルとウェンディ・ロビーのコンビが、本作でも、残酷でイカれた家主夫婦を怪演しています。

また、『ミッション・インポッシブル』シリーズでトム・クルーズ以外で唯一ルーサー役で全作に登場しているヴィング・レイムスの姿を見ることができる作品になっています。



おっさんのネタバレなし感想

『壁の中に誰かがいる』の全体的な感想

監督と脚本がウェス・クレイヴン。

映画好きならご存知、B級ホラー映画界の重鎮です。

残念ながら、2015年の8月30日に亡くなられてしまいましたが、ウェス・クレイヴン監督は、『エルム街の悪夢』や『スクリーム』などを監督しています。

非常に質の高いホラーを製作する方なんですが、本作は、ちょっと他の作品とは趣が異なる作風です。




ホラー映画としても面白いし、ホラーコメディーとしても笑えるんですよね。

私は、結構、好きです。

後半はサスペンス風味になっていて、なんか奇妙な味のする映画でした。

クセの強いウェス・クレイヴン監督作品の中でも、ずば抜けて観る人を選ぶ映画である事は確かです。




『壁の中に誰かがいる』の良いところ

色々な映画ジャンルをミックスしている映画ですが、脚本にメリハリがあって、とても見やすい映画です。

前半は狂人の家に侵入し、狂人に追い詰められるホラー映画、スリラーとして楽しめます。

中盤は、得体の知れない何かに怯え、後半は一転し狂人に監禁されている少女を救うために奮闘するようになっていて、一粒で何度も美味しい映画でした。




壁の向こうにいる人の存在が主人公の少年にとって脅威から味方になるなどの、見方が逆転する構図が随所に見受けられ、なかなかユニークな仕上がりとなっています。

ひとつの側面でしか捉えられない事は良くないなぁということがよく分かる映画です。




ちゃんとした終わり方をしているので、見ていて、スカッとする作品です。

隠し部屋に精通していて、壁の中にいる事で屋敷の主から逃げていたローチとの友情にウルルとなってしまうシーンもあり、さすがウェス・クレイヴンだと改めて感じる映画です。




『壁の中に誰かがいる』の悪いところ

最初から最後までホラー映画ではないところに注意。

あえて映画のジャンルをぶれさせているように思います。

ですので、ホラーを期待して鑑賞し始めてしまうと、拍子抜けしてしまいます。

しっかりとしたホラー映画を鑑賞するのであれば、『エルム街の悪夢』や『ウィッシュマスター』を鑑賞した方が良いですね。




また、守銭奴である家主ふたりが、すごい大げさなお芝居をしています。

その点が、コメディーのように見えてしまい、笑ってしまうのですが、ホラー映画としてみると、逆に引くことになります。




口コミレビューや評価

下記サイトで『壁の中に誰かがいる』レビューや評価をチェック!

Filmarks

映画.com

Movie Walker



今回のネタバレなし感想のまとめ

ホラー映画ではあるんですが、サスペンス要素もあり、過剰な演出と演技を受け入れることでができるかが、ポイントになります。

シリアスなホラーやサスペンスを鑑賞したい人には向いていません。

何か変わったホラーを見たいなぁという人には、オススメできるかな。




という事で、今回は『壁の中に誰かがいる』のネタバレなし感想でした。

そんな訳で、今日はこの辺で。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

映画好きな四十郎のおっさん999でした。

それでは、しーゆー!




ネタバレあり感想





DVD・Blu-ray






この記事をお読みのあなたにオススメの記事