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言うな。考えるな。



今回ご紹介する映画:『バイバイマン』
原題:『THE BYE BYE MAN』
製作:2017年アメリカ
日本公開日:2017年7月8日
上映時間:1時間36分
オススメ度:★★★★☆(四つ星!)



予告編動画




『バイバイマン』のあらすじ

アメリカ・ウィスコンシン州。家具が全て揃っている古い屋敷で新しい生活をスタートさせた3人の大学生。エリオットとサシャの二人のカップルと、家賃を払うためにルームメイトとなったエリオットの親友ジョンという構成だ。3人は、新しい生活にワクワクしていた。

ある日、エリオットはナイトテーブルの引き出しに書かれていた異様なメモを発見する。

「考えるな、言うな」

その単語で埋め尽くされた引き出しには、さらに別の落書きがあった。

「The Bye Bye Man」

それは、絶対に言ってはいけない名前。それは頭に浮かべるだけでも危険な名前。おふざけで開かれた降霊術で、エリオットは冗談で、この名前を口にする。

その日を境に、降霊術に参加したエリオット、サシャ、ジョン、サシャの友人キムは、幻覚や幻聴に悩まされる事となった。




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ホラー通信さんで存在を知ってから、ずっと焦がれていた映画でございます。大阪では上映しないかもしれないと思っていたのですが、シネ・リーブル梅田にて東京上映から数週間遅れての上映となりました。

ウィキペディア先生によると、本作には原作小説がありまして、その作品は、なんとノンフィクションらしいです。え、実話??

残念ながら、原作の『The Presidents Vampire』は日本語訳が存在しないので、わたしが詳細が不明なんですが、どういう事なんだ!?

原作本が気になるところではありますが、今回は『バイバイマン』の感想を書いていくんだぜ?




今回利用した映画館

シネ・リーブル梅田



『バイバイマン』のスタッフとキャスト

監督:ステイシー・タイトル
製作:トレヴァー・メイシー、ナンシー・カーホッファー
脚本:ジョナサン・ペナー
音楽:ザ・ニュートン・ブラザーズ
撮影:ジェームズ・クニースト
美術:ジェニファー・スペンス
編集:ケン・ブラックウェル
衣装:リア・バトラー
特殊メイク:ロバート・カーツマン
VFX:ジョン・キャンファンズ

出演者:
エリオット:ダグラス・スミス
ジョン:ルシアン・ラヴィスカウント
サーシャ:クレシダ・ボナス
バイバイマン:ダグ・ジョーンズ
ショウ警部:キャリー=アン・モス
レドモン婦人:フェイ・ダナウェイ
ラリー:リー・ワネル




thebyebyeman


『バイバイマン』の感想

いやぁ、面白かったです!

最近では、とんと見なくなった、ド定番の都市伝説系オカルトホラー映画でございます。

最初は不気味な雰囲気にドキドキさせられますが、物語が進むにつれて、本作の本当の恐さが明らかになっていくストーリー構成は素晴らしい。

久しぶりに王道のホラー映画を堪能しました。良かった!




『バイバイマン』の良いところ

とにかく不気味!

ファーストシーンから、とにかく意味不明な場面の連続で、ぐいぐいと映画の世界に引き込まれます。ちなみに、ファーストシーンの謎は終盤になって明らかになります。

バイバイマンの存在を主人公たちが認識するまで、ちょくちょく画面の隅っこに、バイバイマンが登場したりして、劇中に様々な工夫が施されております。気付かなくても不気味な映像が流れているので、それなりに恐い。バイバイマンの存在に気づいてしまうと、より一層の恐怖と不気味さが味わえるという構成になっています。

バイバイマンの謎を解明するために主人公が奔走するなど、ホラー映画の定石を上手に利用して、あの手この手で恐怖心を煽っていくタイプの作品。ホラー映画好きなら、一度は鑑賞してほしい作品です。



展開が早い

ゆっくりと物語が進むのかと思いきや、意外と展開が早くて、ラストまで飽きる事なく、というか、続きが気になって気になってしまって、映画に没入してしまいました。上映時間があっという間に過ぎ去りましたな。前置きなんかも、ほとんどナッシングでございます。



『バイバイマン』の悪いところ

説明・理由が存在しない

バイバイマンが現れるのには理由がありますが、バイバイマンが何故人々の命を奪うのか、目的は何なのかは存在しません。そこに本作の不気味さ・怖さがあるのですが、一方で、理由などに重きを置く方には、一体、何が怖いのか、さっぱり理解できないかもしれません。


あくまで雰囲気映画

バイバイマンという怪人が登場しますが、彼が襲ってくるというタイプの作品ではありません。ですので『エルム街の悪夢』『13日の金曜日』などをイメージすると、ガッカリしてしまう事、必至。

気持ち悪い不気味な空気感を味わうための映画となっているので、そういう雰囲気を楽しめる方でないと、オススメはできません。




『バイバイマン』のまとめ

誰もが経験した事のあるもの。「言うな」と言われれば言いたくなるし、「考えるな」と言われれば、自然と考えてしまうもの。その習性を知っているからこそ、本作のバイバイマンの呪いともいうべき概念は、非常に恐いです。これほど手軽で親近感のある呪いも珍しいですね。

ホラー映画としては及第点に達している良作。個人的には、大好きな映画でございました。ラストも秀逸。大満足の一作です。




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『バイバイマン』ネタバレあり感想

本作最大の特徴は、やはりバイバイマン。『エルム街の悪夢』に登場するフレディー・クルーガーとは異なり、バイバイマンは、自分が存在するために、自身の概念を残すというような事はしないんです。別にこの世とリンクしようがしまいが、どちらでも構わない。ただ呼ばれたから現れただけ、という非常にシンプルなんですね。さらには、悪意はあれど、殺意が存在しないという、なんとも不気味な存在です。とにかく理由がないので、余計に怖いし、対処のしようがないという点が、本作が怖い理由のひとつではないでしょうか。

また「概念が感染する」というアイデアもユニークですね。これは怪談の「紫の鏡」や『地獄先生ぬ~べ~』に登場したテケテケに似ていますね。「紫の鏡」だと20歳まで、テケテケは1週間?の時間の猶予がありましたけど、本作のバイバイマンは、名前を発したり、聞いた瞬間から感染が始まるという容赦のなさ。人によって感染の速度もマチマチというのが、なんとも面白いですな。「言ってはいけない」「考えてはいけない」と言われると言いたくなるし、考えたくなる。人間の習性を上手に利用した、良質のホラー映画です。


ところで、アメリカなどの西洋文化では、全ての事柄に理由がないと受け入れができないという特徴があります。清水崇監督がハリウッドで『呪怨』をセルフリメイクした際、「呪いが無差別に広がる」という点にアメリカ側が難色を示したそうです。「呪いで命を落とすなら、理由が必要」という事で、清水監督、結構苦労したみたいですね。

本作ではバイバイマン、名前を言ったり考えたりした輩には幻覚や幻聴で惑わせるのですが、考えていくと理由がないんですよね。普通なら、アメリカでは受け入れられないはずですが、なんと、えらくヒットしたようで、アメリカ国内の興行成績だけで制作費が回収された模様。どうやら邦画のホラー映画が海外に輸出された結果、そういう理由なき怖さというものが、西洋でも受け入れられるようになったというのが、何とも嬉しいです。




『バイバイマン』のレビューや評価

評判良さそうなホラーなので、暑い中観にったが期待外れ。怖さがちっともなかった。 リングとか呪怨系の怖さ期待してたが、全く期待外れ。

バイバイマン自らが行動するということはほとんどなく、狂気にかられていく人々をあざ笑うかのように時折出現する。
その出方はシーンにもよるがゾッとするものがあり、ショックシーンの連続で怖がらせるというよりも、ゾクゾクするような感覚で観ている側を怖がらせていくホラーだ。

ひたすら恐怖シーンが続くわけでもなく、しっかりと練られたドラマもあるので見ごたえあり。ホラー作品としては上出来だと思う。


YAHOO!JAPAN映画『バイバイマン』