目に見えるものは、世界の一部でしかない。

今回ご紹介する映画:『Seventh Code / セブンス・コード』
オススメ度:★★★★☆(四つ星!)


予告編動画




『Seventh Code / セブンス・コード』のあらすじ

秋子(前田敦子)は松永(鈴木亮平)という男性を追い掛け、ウラジオストクを訪れる。ようやく極東の街で念願の相手と再会を果たすものの、向こうは彼女のことなどきれいさっぱり忘れていた。ある日、斉藤(山本浩司)が経営する小さな食堂で働きながら松永の行方を探していた秋子のもとに、ようやく情報が入ってくる。シネマトゥデイ『Seventh Code / セブンス・コード』


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今回は、Amazonプライムビデオで配信されていた前田敦子主演の映画『Seventh Code』の感想をですね、書いていきたいと思いまする。

この作品は、もともと、前田敦子さんの4枚目のシングルCD「セブンスコード」のミュージックビデオとして製作されたもので、その後に、日活が映画化と海外映画祭への出品を提案し、それが実現したのでした。

監督・脚本は、黒沢清監督。60分という短い作品ではありますが、なかなか見応えのある映画でしたね。



『Seventh Code / セブンス・コード』映画情報

『クロユリ団地』『もらとりあむタマ子』などの前田敦子をヒロインに迎え、『トウキョウソナタ』などの鬼才黒沢清が監督を務めたサスペンスドラマ。ロシアのウラジオストクを舞台に、一人の男を追い掛けて異国に流れ着いた主人公をめぐる不可思議な物語を紡ぎ出す。『HK/変態仮面』などの鈴木亮平が謎の男を演じ、さまざまな作品で異彩を放つ山本浩司が食堂の店主を好演。謎が謎を呼ぶ展開や驚がくのラストに言葉をなくす。シネマトゥデイ『Seventh Code / セブンス・コード』


『Seventh Code / セブンス・コード』のスタッフとキャスト

スタッフ
監督・脚本:黒沢清
企画:秋元康
エグゼクティブプロデューサー:窪田康志、磯野久美子、石田雄治
プロデューサー:荒川優美、椋樹弘尚
撮影:木村信也
照明:尾下栄治
美術:安宅紀史
録音:藤本賢一
編集:高橋幸一
衣装:宮本まさ江
ヘア&メイク:中村洋子
音響効果:岡瀬晶彦
劇伴音楽プロデューサー:和田亨
劇伴音楽:林祐介
VFXスーパーバイザー:浅野秀二
アクションコーディネーター:小池達朗
助監督:北野隆
国際渉外担当:紀嘉久

キャスト
前田敦子、鈴木亮平、アイシー、山本浩司



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『Seventh Code / セブンス・コード』の感想

正直、あまり期待していなかったのですが、意外や意外、結構、面白い映画でした。

前田敦子さんをメインに据えた、彼女だけにフォーカスした作品だろうと思っていたのですが、一時間の中で、主要な登場人物たちそれぞれの魅力を最大限に描写し、さらに、ミステリー映画としても、一定のクオリティーを保った、稀有な作品です。

60分という短い時間なので、サクサクっと軽く鑑賞できるのも高ポイントですね。『口裂け女 in L.A.』とか、107分とかで訳のわからないストーリーを展開していたのも考えると、いかに黒沢清監督が凄いのかが、良くわかる映画でもあります。



『Seventh Code / セブンス・コード』の良いところ

クールな感じで格好良い鈴木亮平さん、すごく可愛らしいアイシー、つかみどころのないだらしない日本人を演じる山本浩司さんと、良い感じでお芝居している人たちの中にいて、意外な存在感を発揮しているのが、主演の前田敦子さんです。私はAKB48とか全く興味なくて、卒業後のドラマとかで「前田さん、才能ないんじゃないの??」とか思っていた人間。『クロユリ団地』では、予想外に子供に取り憑かれてしまう主人公を好演し、「おや?」と密かに今後の変貌に注目しておりましたが、本作を観て、前田敦子さんは良い方向に変化しているんだと感じましたね。良い監督とタッグを組めば、着実に実力をつけていける人ということを、この映画で証明しましたねぇ、前田敦子さん。非常に良い演技をしています。

本作での前田敦子さんはキレイなアイドルから、およそかけ離れた姿を晒しています。一回だけ会った男に執着したり、人の迷惑を顧みず、食べ方も汚いし、がさつ。けれど、ロシア語を話していたりなど、なんとも掴めないキャラクターを演じていました。このような人物が、とても魅力的に映っていて、前田敦子さんの実力を思う存分発揮しています。前田敦子さんは、こういった、ちょっと変わったキャラクターを演じた方が、なんかしっくりきますね。

中国人の女性は、レストランの店主に「工夫が足りない」と言い放つなど、とにかく前田敦子さん演じる主人公ともども、女性二人がとにかく前向きでパワフル。中国人女性の主張は、男性の心にざっくりと刺さるものになっています。うーん、なんとも深い。



『Seventh Code / セブンス・コード』の悪いところ

1時間の作品なので仕方がないのですが、とにかく細かい部分を端折っています。そのため、主人公の行動がラスト手前まで、本当に異常なものに感じてしまいます。そこが面白いと思うか、ありえないと突き放すかで、作品の評価が変わってきますね。私は、その謎めいた行動が気になって、ラストまで鑑賞してしまいました。

街並みは素晴らしい一方、劇中で流れるBGMは、なんだか、プレイステーションのゲームのように、すごくチープです。およそ映画の内容とは一致していないため、すごく違和感を感じました。脚本とか読まずにBGMを作ったんですかね?

また、ラストは、ちょっと意味不明。アイドル好きだったり、AKB48の事が詳しい人なら受け入れる事ができるのかもしれないのですが、意味不明。ラストの演出で完全に損をした作品という印象で、まぁ、ある意味、黒沢清監督らしいなぁとは思いました。



「セブンスコード」ショートバージョンPV



『Seventh Code / セブンス・コード』のまとめ

トータルで、オススメできる作品。ただ、突拍子のないキャラクターを受け入れることができなければ、楽しめないのが欠点なんですけどね。

ネットでの評価は抜群に悪いのですが、この映画より酷いレベルの作品って、他にもたくさんありますけどね。

決して、前田敦子さんだけの映画ではないところが良かった。1時間の映画なので、興味のある方は、一度チャレンジしてみてください。うん、DVDとか、欲しいと思うくらいには、面白かったです、わたし的に。




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↓ここからネタバレあり。注意!↓





『Seventh Code / セブンス・コード』ネタバレあり感想

まぁ、前半でロシア人二人に主人公が、薄い本のような展開になるんじゃないの?って違和感があるんですが、これは、おそらくプロデューサー権限が発動しているんじゃないかなと思いますな。ちょっとリアリティーがないぜ。

さて、「もしかして、スパイかなんかじゃないのか?」と途中で思っていたら、似たような展開でしたね。それで全てが繋がった感じがしました。劇中で、一回しか見ていないはずの暗証番号をいきなり打ち込んだりして、そこは決定的なシーンで確信しました。

ラストの前田敦子さんのアクションシーンも、なかなか見応えがあったんですが、唯一の不満は、最後まで余裕のある感じで、鈴木亮平さん演じるキャラクターと対峙して欲しかった。ぜいぜい言いながら、必死の様子で倒すよりは、よっぽどミステリアスな印象で終わったのに。

同じ感じで、ラストに与謝野晶子の歌を詠むシーンがあるんですが、これは叫ぶんじゃなくて、つぶやく方が、この映画には合っていたような気がします。叫ぶっているのは、この映画の主人公の場合、ちょっと考えられないんですけどね。まぁ、何か意図があるのかもしれないですが。

また、本当の最後、トラックが爆発するシーンで終わるんですが、これが意味不明。黒沢清監督の駄目なところが、最後の最後にでちゃったということで、残念無念でした。



『Seventh Code / セブンス・コード』のレビューや評価

偏見なく見れば見るほど演技がひどい。普通にしようとすればするほど美しさがない。甘い設定にヘタな演技、それを許すスタッフ。 裏事情があるとしか思えない作品。前田さんの演技を評価してるのか、スポンサードを期待しているのか、見れば分かります。

映画ではないですね。CDの付属DVDといわれれば納得できるレベル。

あっちゃんの性格がいめないとこが面白いです。。。


YAHOO!JAPAN映画『Seventh Code / セブンス・コード』