今回ご紹介する本:『夜のささやき、闇のざわめき~英米古典怪綺談集~』



今回は、5月のAmazon オーナーライブラリーで読んだ本をご紹介。

『夜のささやき、闇のざわめき~英米古典怪綺談集~』という短編集で、海外の作家さんによる、日本未発表の作品を集めたものでございます。

Amazon レビューを読んでみると、怪談集という事だったんで、読んでみましたが、うーん、海外の小説って、波にのらないと、先に進みませんな。

という事でですね、感想を書いていくんだぜ?







『夜のささやき、闇のざわめき~英米古典怪綺談集~』の概要

怪奇小説で有名な作家や本邦初訳となるマイナーな作家による、幽霊をテーマにしたアンソロジー。

日本の怪談とは異なる趣を味わえる作品集。



収録作品 
「永遠倶楽部」A・グレイ
「影」E・ネズビット
「銅版画」M・R・ジェイムズ
「庭師」E・F・ベンスン
「キャンタービル屋敷の幽霊」O・ワイルド
「三人姉妹」W・W・ジェイコブズ
「湖上の幻影」E・ミッチェル
「月下の道」A・ビアス
「絵画師シャルケン」J・S・レ・ファニュ
「消えた心臓」M・R・ジェイムズ
「死人の森」A・ブラックウッド
「迷子の幽霊」M・E・ウィルキンズ=フリーマン




『夜のささやき、闇のざわめき~英米古典怪綺談集~』の感想(ネタバレなし)

怪談ってあったので、読んでみたのですが、怪奇小説でした。

怪談ではない。



しかも翻訳独特の言い回しがあって、なかなか読みにくいのが難点。

けれど、面白くない訳ではありません。

結構、楽しめる作品集でした。



基本的にはスプラッター的な恐怖、視覚的な恐怖ではなく、幽霊という存在が持つ独特の雰囲気による恐怖を描写するエピソードで構成されています。

この点は、なかなか好印象でございます。



個人的には、淡々と語られる「永遠倶楽部」、幻想的な雰囲気を味わえる「湖上の幻影」、なんともいえない不気味さが漂う「死人の森」、切なさと怖さが共存する「迷子の幽霊」が良かったですね。

海外作品って、語りすぎて、かえって、作品を面白くなくしていると、わたしは思うんですね。

長編小説の場合は、さほど気にならないのですが、短編だと、それが際立ちます。

特に今回は、物語の舞台の説明が作品の多くを占めている印象があります。

そのため、作品のリズムが崩れてしまい、ちょっと読みにくい。

ここで終わっておけばいいのにって思ったりする作品もあって、エピローグでも語りすぎだよ!って感じでしたねぇ。



日本の短編集とは異なり、独特の文章構成により、気軽に読むには、ちょっとしんどい作品。

けれど、気分がのってくれば、どんどん続きや次の話が気になる、それなりに楽しむ事ができる作品集でございました。






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