アガサ・クリスティーの傑作である『オリエント急行殺人事件』を、リドリー・スコット製作、ケネス・ブラナー主演・監督で製作した2017年版映画『オリエント急行殺人事件』。
スタイリッシュな予告編に魅せられて、映画館で本作を鑑賞した、おっさんです。
はい、完全に映画会社に踊らされておりますな。
という事で、今回は『オリエント急行殺人事件』のネタバレあり感想を書いていくんだぜ?
未見の方は、今回の感想はスルーしてください。
彼が乗車していた寝台特急オリエント急行の車内で殺人事件が発生する。
被害者は前日にポアロに身辺警護を依頼したエドワード・ラチェット。彼は悪徳な手段で金儲けをしていた自称ビジネスマンで、周囲にはかなりの数の敵が存在していた。
ラチェットは12箇所刺されており、ポアロは鉄道会社の重役であるブークから依頼され、しぶしぶ事件の調査に乗り出す。
最初は簡単に解決するであろうと考えていたポアロとブーク。
だが、それがすぐに誤りであった事をポアロは思い知る。
乗客に聞き込み調査を行ったところ、乗客全員にアリバイがあり、しかし乗客全員が等しく怪しいのだ。
誰が犯人でもおかしくない。だが、誰も犯人ではない。
ポアロは途方に暮れ、一度は諦めかけるが、ついに真相に辿りつく。
だが、その真相を前に、ポアロは、ある決断を迫られる事になるのだった。
スポンサーリンク
ちょうど、劇中のポアロと同じタイミングくらいで、「もしかして??」と気付き、驚愕した次第です。
このトリックは、正直えげつない。これを1934年に発表したアガサ・クリスティの才能に改めて畏敬の念を抱きます。
ミステリー作品というのは、結構トリックを重要視する風潮がありますが、本作はトリックはもちろん、トリックと同じくらい「動機」について、しっかり作られています。
昨今、これほどまでに緻密に犯人の「動機」が描写された作品って存在しないのではないか?クリスティー女史はどのように考えていたのか、おっさんにはわかりませんが、本作を鑑賞して、「動機」というものを、とても大切にしていたのではないだろうかって感じました。
この犯人の「動機」が、しっかりしており、説得力があるため、ラストで乗客を横に並べ、ポアロが真相を明かした際の感動たるや、素晴らしいものがありました。
このラストでは、物語や映像美もさることながら、ケネス・ブラナーの熱演も凄かった。
それまでは飄々としていて、割りとクールだったポアロが、本当に心の底から言葉を紡ぎ真相を告げる、このラストだけでも、わたしは一見の価値があると、そう感じました。
ある事件が、様々な人々の心、というよりも魂に傷をつけて、そのキズが長い長い旅を経て、新しい事件を生み出し、執念を達成する。
『オリエント急行殺人事件』を鑑賞して、まさか人の業について考えさせられる事になるとは、夢に思いませんでしたね。
とある駅に降り立ったポアロに駆け寄る人物がいて、彼がポアロに「エジプトで事件です」みたいな事を伝えるんですね。
ここで、おっさんは「あれ?」って思いました。
もしかして??
そう。このシーンは、クリスティー女史の作品『ナイルに死す』の事を言ってるのです!
さすがのファンサービスに、ニヤニヤが止まりませんでした。
って思っていたら、なんと続編『ナイルに死す』が製作されるようです。
監督・主演は引き続きケネス・ブラナー。脚本も本作と一緒の方が手がけるという事で、いやぁ、楽しみですな。
YAHOO!JAPAN映画『オリエント急行殺人事件』
おとんや他の方がオススメしている、1974年版も鑑賞してみたい。
また原作小説も昨年ちょうど新訳が登場したみたいなので読んでみたいですなぁ。
という事で、『オリエント急行殺人事件』のネタバレあり感想でした。
それでは、しーゆー!!
この記事がイイネ!と思ったら下のブログランキングボタンをクリックして頂けると嬉しいです☆
人気ブログランキングへ
★いつか鑑賞したい1974年版。
★原作小説で、新訳版。
スタイリッシュな予告編に魅せられて、映画館で本作を鑑賞した、おっさんです。
はい、完全に映画会社に踊らされておりますな。
という事で、今回は『オリエント急行殺人事件』のネタバレあり感想を書いていくんだぜ?
未見の方は、今回の感想はスルーしてください。
予告編動画
あらすじ
エルサレムで事件を解決した私立探偵エルキュール・ポアロ。彼が乗車していた寝台特急オリエント急行の車内で殺人事件が発生する。
被害者は前日にポアロに身辺警護を依頼したエドワード・ラチェット。彼は悪徳な手段で金儲けをしていた自称ビジネスマンで、周囲にはかなりの数の敵が存在していた。
ラチェットは12箇所刺されており、ポアロは鉄道会社の重役であるブークから依頼され、しぶしぶ事件の調査に乗り出す。
最初は簡単に解決するであろうと考えていたポアロとブーク。
だが、それがすぐに誤りであった事をポアロは思い知る。
乗客に聞き込み調査を行ったところ、乗客全員にアリバイがあり、しかし乗客全員が等しく怪しいのだ。
誰が犯人でもおかしくない。だが、誰も犯人ではない。
ポアロは途方に暮れ、一度は諦めかけるが、ついに真相に辿りつく。
だが、その真相を前に、ポアロは、ある決断を迫られる事になるのだった。
スポンサーリンク
ネタバレなし感想
ミステリーではなく良質の雰囲気映画ネタバレあり感想
トリックと動機がしっかりしている
ネタバレなし感想でも書いたのですが、おっさんは『オリエント急行殺人事件』については、まっさらな状態で鑑賞しました。そのため、当初、犯人がわからず、ポアロとともに途方にくれました。ちょうど、劇中のポアロと同じタイミングくらいで、「もしかして??」と気付き、驚愕した次第です。
このトリックは、正直えげつない。これを1934年に発表したアガサ・クリスティの才能に改めて畏敬の念を抱きます。
ミステリー作品というのは、結構トリックを重要視する風潮がありますが、本作はトリックはもちろん、トリックと同じくらい「動機」について、しっかり作られています。
昨今、これほどまでに緻密に犯人の「動機」が描写された作品って存在しないのではないか?クリスティー女史はどのように考えていたのか、おっさんにはわかりませんが、本作を鑑賞して、「動機」というものを、とても大切にしていたのではないだろうかって感じました。
この犯人の「動機」が、しっかりしており、説得力があるため、ラストで乗客を横に並べ、ポアロが真相を明かした際の感動たるや、素晴らしいものがありました。
このラストでは、物語や映像美もさることながら、ケネス・ブラナーの熱演も凄かった。
それまでは飄々としていて、割りとクールだったポアロが、本当に心の底から言葉を紡ぎ真相を告げる、このラストだけでも、わたしは一見の価値があると、そう感じました。
ある事件が、様々な人々の心、というよりも魂に傷をつけて、そのキズが長い長い旅を経て、新しい事件を生み出し、執念を達成する。
『オリエント急行殺人事件』を鑑賞して、まさか人の業について考えさせられる事になるとは、夢に思いませんでしたね。
ファンサービスあり!
全てが終わった後に、実はファンサービスがありました。とある駅に降り立ったポアロに駆け寄る人物がいて、彼がポアロに「エジプトで事件です」みたいな事を伝えるんですね。
ここで、おっさんは「あれ?」って思いました。
もしかして??
そう。このシーンは、クリスティー女史の作品『ナイルに死す』の事を言ってるのです!
さすがのファンサービスに、ニヤニヤが止まりませんでした。
って思っていたら、なんと続編『ナイルに死す』が製作されるようです。
監督・主演は引き続きケネス・ブラナー。脚本も本作と一緒の方が手がけるという事で、いやぁ、楽しみですな。
レビューや評価
手元にある1974年版があまりに秀作なので、
今回のは配役から衣装からとにかくつまらない。
2時間ドラマみたいで映画にした価値が見出せないままでした。
後半は筋が見えてきてしまって、ミステリーの筈なのに…?と感じてしまったのは事実です。
ですが、オリエント急行の内部や外の景色を楽しむ、それはそれで綺麗で良かったです。夏の景色も観てみたいと思いました。
難しい内容では無かったので、字幕を読めるお子さんならお勧めかも。
列車が走る風景やオリエンタルな街の風景等の映像はとてもきれいでした。俳優陣も見た感じはいい雰囲気だと思います。肝心のストーリーは謎解きの要素はフィニー版に比べて弱くなり、各登場人物の存在感も意外にも希薄に感じました。
YAHOO!JAPAN映画『オリエント急行殺人事件』
ネタバレあり感想のまとめ
評価はボチボチって感じですかね。わたしは、あまり期待していなかったからこそ、ラストでの人間ドラマにグッとくるものがあったのかもしれません。おとんや他の方がオススメしている、1974年版も鑑賞してみたい。
また原作小説も昨年ちょうど新訳が登場したみたいなので読んでみたいですなぁ。
という事で、『オリエント急行殺人事件』のネタバレあり感想でした。
それでは、しーゆー!!
この記事がイイネ!と思ったら下のブログランキングボタンをクリックして頂けると嬉しいです☆
人気ブログランキングへ
★いつか鑑賞したい1974年版。
★原作小説で、新訳版。