映画好きな四十郎のおっさん999でございます。
今回の記事は、2016年10月17日に公開した記事を再編集したものとなっております。
昔から、ずっと気になっていたものの、物心ついた頃には、すでにビデオレンタルもされていなくて、鑑賞するタイミングがなかった『マタンゴ』。
名作とも呼ばれている本作を、2016年に、ようやく鑑賞する事ができました。
以前は、ツタヤディスカスで検索してもDVDが出てこなかったのですが、ここ数年の間にレンタルが開始したのかな?
『吸血鬼ゴケミドロ』を鑑賞して以来、『マタンゴ』に多大な期待を寄せていたわたしは、2016年にレンタルでDVDを発見して、早速、鑑賞いたしました。
そんな訳で、今回は『マタンゴ』のネタバレなし&ネタバレあり感想を書いていきたいと思います。
製作:1963年日本
日本公開日:1963年8月11日
上映時間:1時間29分(89分)
オススメ度:★★★★★(五つ星!)
7人の若者を乗せたヨットが予期せぬ嵐に遭遇し、誰も知らない無人島に漂着した。
ヨットもボロボロになり、食料もないため、無人島に上陸する一行。
そこで、彼らは、一隻の難破船を発見する。
その難破船を探索したところ、乗員の姿はなく、コケとキノコが異様なほどに群生していた。
何かの研究をおこなうための船である事は、備品などでわかるものの、国籍や目的も不明な船であった。
掃除をすれば当面の寝床になるだろうと考えた一行は、その難破船を拠点にサバイバルを始める。
幸運にも、難破船にはわずかではあるが、缶詰が残されており、その食料を頼りに生活を始めた。
だが、食料もわずかしかない状況で、彼らはやがて各人が自分勝手な振る舞いをするようになり、団結力が失われていこうとしていた。
そんな中、一行の一人が、絶対に食べてはいけない、その島にしか生存していないキノコを食べてしまう……。
特技監督:円谷英二
製作:田中友幸
原案:星新一、福島正実(ウイリアム・ホープ・ホジスン『夜の声』より)
脚本:木村武
撮影:小泉一
美術:育野重一
照明:小島正七
音楽:別宮貞雄
デザイン:小松崎茂
造型:利光貞三
関口麻美:水野久美
作田直之:小泉博
小山仙造:佐原健二
吉田悦郎:太刀川寛
笠井雅文:土屋嘉男
相馬明子:八代美紀
マタンゴ(難破船内の黒い影):天本英世
マタンゴ:中島春雄、大川時生、宇留木耕嗣、篠原正記、伊原徳
脚本をはじめ、俳優さんの演技、映像構成、特撮。
全てのバランスが絶妙に噛み合って成立している傑作。
ホラーという切り口でみると、雰囲気ホラーといえる作品。
不気味な空気感を楽しめない人には不向きな映画ですね。
マタンゴという西洋ホラーの題材であるにも関わらず、上手に和風ホラーに仕上げている点に脱帽。
昔の映画なのに、かなり攻めていると感じる内容となっております。
一貫した不気味な雰囲気がとても良いですね。
題名が『マタンゴ』なんですが、実はキノコ人類であるところのマタンゴさんは、さほど登場しません。
でも、それがかえって、不気味な雰囲気を漂わせていて、グッドでございました。
最初は、キャラクター紹介や各人物の相関関係を描写するため、ゆっくりと進行していきます。
関係性がある程度、把握できたところで、展開がスピーディーなものに切り替わり、ラストまでダレる事なく、一気に見てしまう構成になっています。
マタンゴによる恐怖ではなく、極限状態におかれた人の醜さと恐怖をメインに据えた映画。
人のエゴを誇張することなく描写していて、どの人物にも嫌悪感を抱く事ができないという不思議な映画でした。
この点は、よく比較されている『吸血鬼ゴケミドロ』とは異なる点ですね。
エゴや欲望が無理矢理、強調されていないので、見やすい映画に仕上がっていました。
とにかく脚本が素晴らしい。
今見て、ここまで面白く感じるとは思いませんでした。
名作と言われるだけの事はありますね。
雨が降り、キノコがゆっくりと大きくなっていくシーンは、独特の不気味さがあって、大好き。
名シーンだと思います。
その二点をクリアできれば、この映画を楽しむことができます。
Filmarks
映画.com
allcinema
そういうこともあってか、マタンゴ、怖い。
けれど、キノコを美味しそうに頬張る姿を見ていると、キノコを食べたくなってしまった。
確かに、この映画、子供の頃に観たら、トラウマになりますね。
グロテスクな描写はないのに気持ち悪いっていう、奇妙な映画でございました。
昔の映画でも楽しく見ることができる人には、オススメの映画。
DVDが欲しくなりました!
ちなみに正式な許諾をとった続編『マタンゴ 最後の逆襲』という小説があるようです。
そのうち、その本も読んでみようかな??
という事で、ここまでは『マタンゴ』のネタバレなし感想でした。
ここまでお読み頂きまして、ありがとうございました!
この下にネタバレあり感想を書いております。
本作を鑑賞していらっしゃる方で興味のある方はお読みくださいませ。
まだ本作を観ていないという方は、まずは本作をご覧になってから、ネタバレあり感想をお読み頂けると幸いです。
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キノコは胞子で仲間を増やす生物なので、あんな長期間、マタンゴが群生する島にいれば、そりゃ、体内にマタンゴの胞子も付着しますよね。
マタンゴは最後に本土に渡ったと考えると、すごく怖い。
このあたりは、なんかゾンビ映画を彷彿とさせる、一種の終末のようでした。
現代だと、キノコを食べてからの恐怖を描写するという構成になると思うのですが、本作は、キノコを食べない……食べないからこその恐怖を描写しております。
この点は、かなりユニークな作品で、そして、その点が本作を傑作あるいはカルト映画たらしめているように感じました。
今みても、怖いし不気味だし、そして面白い!
いろんな意味で変化球な映画ではありますが、本当にオススメの映画です。
という事で、『マタンゴ』のネタバレあり感想でした。
そんな訳で、今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
映画好きな四十郎のおっさんでした。
それでは、しーゆー!
DVD・Blu-ray・関連書籍
今回の記事は、2016年10月17日に公開した記事を再編集したものとなっております。
昔から、ずっと気になっていたものの、物心ついた頃には、すでにビデオレンタルもされていなくて、鑑賞するタイミングがなかった『マタンゴ』。
名作とも呼ばれている本作を、2016年に、ようやく鑑賞する事ができました。
以前は、ツタヤディスカスで検索してもDVDが出てこなかったのですが、ここ数年の間にレンタルが開始したのかな?
『吸血鬼ゴケミドロ』を鑑賞して以来、『マタンゴ』に多大な期待を寄せていたわたしは、2016年にレンタルでDVDを発見して、早速、鑑賞いたしました。
そんな訳で、今回は『マタンゴ』のネタバレなし&ネタバレあり感想を書いていきたいと思います。
『マタンゴ』について
英題:『MATANGO』『The Fungus of Terror』『Curse of the Mushroom People』製作:1963年日本
日本公開日:1963年8月11日
上映時間:1時間29分(89分)
オススメ度:★★★★★(五つ星!)
予告編動画
簡単なあらすじ
エゴと欲望が暴走した時<それ>は姿を現す。7人の若者を乗せたヨットが予期せぬ嵐に遭遇し、誰も知らない無人島に漂着した。
ヨットもボロボロになり、食料もないため、無人島に上陸する一行。
そこで、彼らは、一隻の難破船を発見する。
その難破船を探索したところ、乗員の姿はなく、コケとキノコが異様なほどに群生していた。
何かの研究をおこなうための船である事は、備品などでわかるものの、国籍や目的も不明な船であった。
掃除をすれば当面の寝床になるだろうと考えた一行は、その難破船を拠点にサバイバルを始める。
幸運にも、難破船にはわずかではあるが、缶詰が残されており、その食料を頼りに生活を始めた。
だが、食料もわずかしかない状況で、彼らはやがて各人が自分勝手な振る舞いをするようになり、団結力が失われていこうとしていた。
そんな中、一行の一人が、絶対に食べてはいけない、その島にしか生存していないキノコを食べてしまう……。
本作を視聴できる動画配信サービス
2024年6月時点で、『マタンゴ』を配信しているVODサービスを見つけることができませんでした。スタッフ
監督:本多猪四郎特技監督:円谷英二
製作:田中友幸
原案:星新一、福島正実(ウイリアム・ホープ・ホジスン『夜の声』より)
脚本:木村武
撮影:小泉一
美術:育野重一
照明:小島正七
音楽:別宮貞雄
デザイン:小松崎茂
造型:利光貞三
キャラクター:キャスト(出演者)
村井研二:久保明関口麻美:水野久美
作田直之:小泉博
小山仙造:佐原健二
吉田悦郎:太刀川寛
笠井雅文:土屋嘉男
相馬明子:八代美紀
マタンゴ(難破船内の黒い影):天本英世
マタンゴ:中島春雄、大川時生、宇留木耕嗣、篠原正記、伊原徳
おっさんのネタバレなし感想
全体的な感想
想像していたストーリーとかなり違っていましたけれど、かなり面白かったです。脚本をはじめ、俳優さんの演技、映像構成、特撮。
全てのバランスが絶妙に噛み合って成立している傑作。
ホラーという切り口でみると、雰囲気ホラーといえる作品。
不気味な空気感を楽しめない人には不向きな映画ですね。
マタンゴという西洋ホラーの題材であるにも関わらず、上手に和風ホラーに仕上げている点に脱帽。
昔の映画なのに、かなり攻めていると感じる内容となっております。
『マタンゴ』の良いところ
ドクドクしい都会の場面からスタートする本作。一貫した不気味な雰囲気がとても良いですね。
題名が『マタンゴ』なんですが、実はキノコ人類であるところのマタンゴさんは、さほど登場しません。
でも、それがかえって、不気味な雰囲気を漂わせていて、グッドでございました。
最初は、キャラクター紹介や各人物の相関関係を描写するため、ゆっくりと進行していきます。
関係性がある程度、把握できたところで、展開がスピーディーなものに切り替わり、ラストまでダレる事なく、一気に見てしまう構成になっています。
マタンゴによる恐怖ではなく、極限状態におかれた人の醜さと恐怖をメインに据えた映画。
人のエゴを誇張することなく描写していて、どの人物にも嫌悪感を抱く事ができないという不思議な映画でした。
この点は、よく比較されている『吸血鬼ゴケミドロ』とは異なる点ですね。
エゴや欲望が無理矢理、強調されていないので、見やすい映画に仕上がっていました。
とにかく脚本が素晴らしい。
今見て、ここまで面白く感じるとは思いませんでした。
名作と言われるだけの事はありますね。
雨が降り、キノコがゆっくりと大きくなっていくシーンは、独特の不気味さがあって、大好き。
名シーンだと思います。
『マタンゴ』の悪いところ
マタンゴは、ほぼ登場しないため、不気味な空気と控えめだけど醜い人間ドラマを楽しめないと、ラストまで鑑賞するのは難しい映画でしょうね。その二点をクリアできれば、この映画を楽しむことができます。
口コミレビューや評価
下記サイトで『マタンゴ』レビューや評価をチェック!Filmarks
映画.com
allcinema
今回のネタバレなし感想のまとめ
マタンゴの声?は、バルタン星人でしたね。そういうこともあってか、マタンゴ、怖い。
けれど、キノコを美味しそうに頬張る姿を見ていると、キノコを食べたくなってしまった。
確かに、この映画、子供の頃に観たら、トラウマになりますね。
グロテスクな描写はないのに気持ち悪いっていう、奇妙な映画でございました。
昔の映画でも楽しく見ることができる人には、オススメの映画。
DVDが欲しくなりました!
ちなみに正式な許諾をとった続編『マタンゴ 最後の逆襲』という小説があるようです。
そのうち、その本も読んでみようかな??
という事で、ここまでは『マタンゴ』のネタバレなし感想でした。
ここまでお読み頂きまして、ありがとうございました!
この下にネタバレあり感想を書いております。
本作を鑑賞していらっしゃる方で興味のある方はお読みくださいませ。
まだ本作を観ていないという方は、まずは本作をご覧になってから、ネタバレあり感想をお読み頂けると幸いです。
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メインブログ(四十郎おっさんによる映画感想まがい)
ネタバレあり感想
ラストは「やっぱり……」ってなりました。キノコは胞子で仲間を増やす生物なので、あんな長期間、マタンゴが群生する島にいれば、そりゃ、体内にマタンゴの胞子も付着しますよね。
マタンゴは最後に本土に渡ったと考えると、すごく怖い。
このあたりは、なんかゾンビ映画を彷彿とさせる、一種の終末のようでした。
現代だと、キノコを食べてからの恐怖を描写するという構成になると思うのですが、本作は、キノコを食べない……食べないからこその恐怖を描写しております。
この点は、かなりユニークな作品で、そして、その点が本作を傑作あるいはカルト映画たらしめているように感じました。
今みても、怖いし不気味だし、そして面白い!
いろんな意味で変化球な映画ではありますが、本当にオススメの映画です。
という事で、『マタンゴ』のネタバレあり感想でした。
そんな訳で、今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
映画好きな四十郎のおっさんでした。
それでは、しーゆー!
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