映画好きな四十郎のおっさん999でございます。

今回の記事は、2016年3月23日に公開した記事を再編集したものとなっております。



拷問シーンだけがクローズアップされ、敬遠されがちな映画『ホステル』。

スプラッターが苦手な私も避けていたのですが、気になってしまって、ついに鑑賞しました。

ということで、今回は、『ホステル』のネタバレあり感想を書いていきたいと思います。

本作をまだ鑑賞していない方は、今回の感想はスルーしてください。







ネタバレなし感想

ネタバレなし感想では、本作の予告編や簡単なあらすじ、『ホステル』についての概要、スタッフやキャスト、日本語吹き替え版の声優陣なども記載しております。




ネタバレあり感想

脚本が素晴らしい『ホステル』

ネタバレなし感想でも書いたのですが、拷問シーンがメインの映画ではなく、きちんとしたB級ホラー映画です。

イーライ・ロスは映画がすごく好きなんでしょうね、ホラー映画のお約束やツボを心得ていて、絶妙に観客の予想をひっくり返していく展開に持って行きます。

決して、スプラッター・ムービーではなく、ホラー映画を作っているんだという事が、映像を通してきちんと伝わってくる映画でした。




その証拠に、ラストは、友人たちを誘拐した連中や映画冒頭で出会ったおじさんに復讐し、一人、電車で街をあとにする主人公が描かれています。

スプラッター映画だと、誰も生き残らないというラストにする事が多いのですが、この映画では、きちんと生き残った人物がいるという点が、非常に好感を持てます。

スプラッター・ムービーを期待していた人は、がっかりするというのは、このラストがきっと許容できないからです。

B級ホラーとして成立させるには、このラストを採用しないと一部の人のための映画になってしまう。

そうならないようにするため、このエンディングを持ってくることにより、完成度を高めたという事でしょう。




また、スプラッター映画としては、拷問場面は、意外と普通です。

いや、痛々しいんですけど、決して、とんでもないシーンってわけでもありませんでした。

通常のホラー映画より、ちょっときつめってところでしょうか。

スプラッターが苦手なおっさんでも、鑑賞できましたからね。

ホラー映画が好きな人であれば、まだ許容範囲内かと。




個人的には、組織的に誘拐して、富裕層に拷問させるっていう設定は、ちょっと「???」でした。

うーん、ピンとこないなぁ。

個人や数人程度のグループならわかるのですが、劇中では、かなり巨大な組織でかつ大きなビジネスになっているっぽいですからね。

ここは評価の分かれるところでしょうか。




退屈な前半が伏線『ホステル』

過激なシーンがメインって思って鑑賞したので、前半がすごく退屈だったわけですが、改めて見てみると、主人公たちが旅行して、羽目をはずしている前半が、全て伏線というのがすごいですね。



前半は、ひたすら肉体的な純粋な快楽を中心に物語を展開しているのですが、それが後半の歪んだ快楽、つまり痛みを与える事で得られる快楽と対になっている構成が素晴らしいです。

どちらも得られるものは快楽なのに、手段が違う事により、これほどの嫌悪感が湧き上がるものなのかと、しみじみ思いました。




また、性交したことにより、盲目的に自分たち寄りになってくれるはずと信じていた女性たちが、実は裏で手を引いていたという気持ちの悪さ。

ここまで徹底して、恐怖とは微妙にずれている感情を想起させる脚本は、とても良く出来ています。




口コミレビューや評価

下記サイトで『ホステル』レビューや評価をチェック!

Filmarks

映画.com




今回のネタバレあり感想のまとめ

ラストに再び登場するストリートチルドレンが、何気に一番怖いですね。

街の権力者よりも、物をくれる人が正義っていう価値観がカルチャーショックを通り越して、鳥肌がたちます。

ホラー映画好きでスプラッター描写に耐性があれば、きっと、そこそこ楽しめる映画になっています。




という事で、今回は『ホステル』のネタバレあり感想でした。

そんな訳で、今日はこの辺で。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

映画好きな四十郎のおっさんでした。

それでは、しーゆー!




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