映画好きな四十郎のおっさん999でございます。
今回の記事は、2016年3月22日に公開した記事を再編集したものとなっております。
今回は、東宝の独断場だった特撮を使用した怪獣映画に殴り込みをかけた、大映製作の『大怪獣ガメラ』のネタバレあり感想を書いていきたいと思います。
当時の大映社長であった。永田雅一氏の鶴の一声で製作が決まった巨大怪獣映画の企画。
製作に至るまでの道のりが、かなり大変だったようで、そのあたりは、ウィキペディアに詳しく書かれています。
昭和版ガメラシリーズが、なぜ最後までゴジラに勝てなかったのか……。
それは大映という映画会社に問題があったようです。
大映は、権限を持っている人が、誰一人として真面目にガメラを製作しようとしなかったようで、この後、続編が製作されますが、現場に対して、予算を筆頭に、かなり無茶苦茶な要望を示していたようです。
時代が代わり、平成ガメラ三部作では、それなりの予算が組まれたようで、きちんとした脚本が準備され、昭和版とは比べ物にならないほどの高クオリティーな映画に進化しました。
もし、昭和の大映時代に、会社がもっとちゃんと製作されていれば、今のようなゴジラ一強にはならなかったかもしれない……。
そう思うと、とても残念ですね。
しかし『大怪獣ガメラ』での特撮は、今みても、意外と迫力があるんです。
一つ目は、ガメラが吐く火炎放射。
この火炎放射のシーン、実は合成ではなく、実際にガメラの口の中に火炎放射器がセットされていて、実際に火を吐いています。
一見して合成ではないことがわかるので、しょぼいのだけれど、すごく印象に残る演出になっています。
撮影はすごく大変だったはずですが、そのおかげで、『大怪獣ガメラ』を製作した現場の人たちのこだわりや意気込みを読み取る事ができるようになっています。
ふたつ目は、ガメラの飛行シーン。
ほとんどの飛行シーンはアニメーションで描写されていますが、あの回転しながら飛行するというデザインは、かなり秀逸です。
昭和版ガメラでもかっこ良いんですからね。
ゴジラは、ヘドラの時に飛びましたけど、かなり間抜けな姿で、子供ながらに「それはないわ~」って、白けましたもの。
特撮の部分では、全てがコジラに勝っているわけではないけれど、全てが負けているわけでもない。
ちゃんと迫力のあるところは、迫力がある場面になっているんですよね。
出演者の人も頑張っています。
しかし、脚本がダメすぎました。
ガメラが結局、ゴジラに勝てなかった要因のひとつともいえる、脚本の悪さ。
これは、はっきり言って致命的です。
ガメラの飛行シーンは素晴らしかったものの、途中から登場する子供が、ガメラに対応しようとしている大人に対し、意味のない抗議をしたり、邪魔をしたりするなど、とにかく気分を害する行動をします。
研究者だけで進行しておけば、怪獣を使ったディザスタームービーになったはず。
もし、子供をどうしても登場させるなら、もっと子供とガメラの交流を描かないといけないはず。
その部分についての描写が、凄く中途半端で、ガメラ自身が子供を危険にさらしておきながら、何故か、子供を助けるという謎行動をとります。
子供もそれを受け「やっぱりガメラは悪いやつじゃない!」ってなるんですが、うーん……って気持ちになってしまいました。
もう少しだけ掘り下げていればなぁって気持ちになりましたね。
また、突然登場する、Zプランについて、個人的には「ふむ?」とつまづいてしまいました。
Zプランについては、ラストまで説明があまりない状況で、本作製作当時、実際にあった計画だったのか?って思ってしまいました。
調べてみたのですが、引っかかってくる情報は本作だけで、よくわかりませんでした。
個人的に、Zプランについては、ちょっと不気味な感じ。
本作で登場するガメラについて、破壊者としても中途半端。
子供の味方としても中途半端。
一体、ガメラは何をしたかったのか、よくわからないうちに映画が終わってしまいます。
いろいろと制約や考えがあったのかと思いますが、もう少し時間をかけて脚本を作っていれば、ガメラも不遇な人生を送らずにすんだのにって思います。
Filmarks
映画.com
Movie Walker
劇中に登場する子供を真似ると大変危険ではありますが……。
設定が何も考えられていないということは、裏返せば、頭からっぽで楽しめるというメリットがありますからね。
小難しい事を脇に置いといて、「ガメラ怖い!」「ガメラかっこいい!」って楽しむ事が、一番良いかもしれません。
なんやかんや書きましたけど、私は結構楽しめたし、好きな映画ですね。
という事で、今回は『大怪獣ガメラ』のネタバレあり感想でした。
そんな訳で、今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
映画好きな四十郎のおっさんでした。
それでは、しーゆー!
DVD・Blu-ray
この記事をお読みのあなたにオススメの記事
メインブログ(四十郎おっさんによる映画感想まがい)
今回の記事は、2016年3月22日に公開した記事を再編集したものとなっております。
今回は、東宝の独断場だった特撮を使用した怪獣映画に殴り込みをかけた、大映製作の『大怪獣ガメラ』のネタバレあり感想を書いていきたいと思います。
当時の大映社長であった。永田雅一氏の鶴の一声で製作が決まった巨大怪獣映画の企画。
製作に至るまでの道のりが、かなり大変だったようで、そのあたりは、ウィキペディアに詳しく書かれています。
昭和版ガメラシリーズが、なぜ最後までゴジラに勝てなかったのか……。
それは大映という映画会社に問題があったようです。
大映は、権限を持っている人が、誰一人として真面目にガメラを製作しようとしなかったようで、この後、続編が製作されますが、現場に対して、予算を筆頭に、かなり無茶苦茶な要望を示していたようです。
時代が代わり、平成ガメラ三部作では、それなりの予算が組まれたようで、きちんとした脚本が準備され、昭和版とは比べ物にならないほどの高クオリティーな映画に進化しました。
もし、昭和の大映時代に、会社がもっとちゃんと製作されていれば、今のようなゴジラ一強にはならなかったかもしれない……。
そう思うと、とても残念ですね。
ネタバレなし感想
ネタバレなし感想では、予告編動画や簡単なあらすじ、スタッフ・キャスト情報もあわせて、掲載しております。ネタバレあり感想
『大怪獣ガメラ』のみどころ
ゴジラに比べて、特撮がしょぼいしょぼいと言われるガメラ。しかし『大怪獣ガメラ』での特撮は、今みても、意外と迫力があるんです。
一つ目は、ガメラが吐く火炎放射。
この火炎放射のシーン、実は合成ではなく、実際にガメラの口の中に火炎放射器がセットされていて、実際に火を吐いています。
一見して合成ではないことがわかるので、しょぼいのだけれど、すごく印象に残る演出になっています。
撮影はすごく大変だったはずですが、そのおかげで、『大怪獣ガメラ』を製作した現場の人たちのこだわりや意気込みを読み取る事ができるようになっています。
ふたつ目は、ガメラの飛行シーン。
ほとんどの飛行シーンはアニメーションで描写されていますが、あの回転しながら飛行するというデザインは、かなり秀逸です。
昭和版ガメラでもかっこ良いんですからね。
ゴジラは、ヘドラの時に飛びましたけど、かなり間抜けな姿で、子供ながらに「それはないわ~」って、白けましたもの。
特撮の部分では、全てがコジラに勝っているわけではないけれど、全てが負けているわけでもない。
ちゃんと迫力のあるところは、迫力がある場面になっているんですよね。
『大怪獣ガメラ』は脚本が致命的
特撮は頑張りました。出演者の人も頑張っています。
しかし、脚本がダメすぎました。
ガメラが結局、ゴジラに勝てなかった要因のひとつともいえる、脚本の悪さ。
これは、はっきり言って致命的です。
ガメラの飛行シーンは素晴らしかったものの、途中から登場する子供が、ガメラに対応しようとしている大人に対し、意味のない抗議をしたり、邪魔をしたりするなど、とにかく気分を害する行動をします。
研究者だけで進行しておけば、怪獣を使ったディザスタームービーになったはず。
もし、子供をどうしても登場させるなら、もっと子供とガメラの交流を描かないといけないはず。
その部分についての描写が、凄く中途半端で、ガメラ自身が子供を危険にさらしておきながら、何故か、子供を助けるという謎行動をとります。
子供もそれを受け「やっぱりガメラは悪いやつじゃない!」ってなるんですが、うーん……って気持ちになってしまいました。
もう少しだけ掘り下げていればなぁって気持ちになりましたね。
また、突然登場する、Zプランについて、個人的には「ふむ?」とつまづいてしまいました。
Zプランについては、ラストまで説明があまりない状況で、本作製作当時、実際にあった計画だったのか?って思ってしまいました。
調べてみたのですが、引っかかってくる情報は本作だけで、よくわかりませんでした。
個人的に、Zプランについては、ちょっと不気味な感じ。
本作で登場するガメラについて、破壊者としても中途半端。
子供の味方としても中途半端。
一体、ガメラは何をしたかったのか、よくわからないうちに映画が終わってしまいます。
いろいろと制約や考えがあったのかと思いますが、もう少し時間をかけて脚本を作っていれば、ガメラも不遇な人生を送らずにすんだのにって思います。
口コミレビューや評価
下記サイトで『大怪獣ガメラ』レビューや評価をチェック!Filmarks
映画.com
Movie Walker
今回のネタバレあり感想のまとめ
脚本の粗さはある一方で、お子さんは楽しめる一本かもしれません。劇中に登場する子供を真似ると大変危険ではありますが……。
設定が何も考えられていないということは、裏返せば、頭からっぽで楽しめるというメリットがありますからね。
小難しい事を脇に置いといて、「ガメラ怖い!」「ガメラかっこいい!」って楽しむ事が、一番良いかもしれません。
なんやかんや書きましたけど、私は結構楽しめたし、好きな映画ですね。
という事で、今回は『大怪獣ガメラ』のネタバレあり感想でした。
そんな訳で、今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
映画好きな四十郎のおっさんでした。
それでは、しーゆー!
DVD・Blu-ray
リンク
リンク
この記事をお読みのあなたにオススメの記事
メインブログ(四十郎おっさんによる映画感想まがい)