来るべき未来を受け入れよ。

エリザベス 神なき遺伝子 [DVD]
using あまらく


『エリザベス 神なき遺伝子』(原題:CLOSER TO GOD)


予告編動画




ツタヤディスカスでDVDをレンタルして鑑賞した映画『エリザベス 神なき遺伝子』。スリラーを期待したのに、鑑賞してみたら、人間ドラマだったという、とんでも展開が待ち受けていました。まぁ、これは予告編や映画情報を事前に入手しなかった私の責任なんですけどね。

現在、DVDは新作扱いで借りることができますが、あまりおすすめしません。新作でも安い料金でレンタルできるタイミングや、新作でも追加料金のいらない宅配ネットレンタルサービスを利用した方が良いと思います。結構、ハズレな作品です。

今回は、そんな洋画『エリザベス 神なき遺伝子』の感想を<ネタバレあり>で書いていきます。未見の人は、今回はスルーしてください。


↓ネタバレなし感想↓



『エリザベス 神なき遺伝子』のあらすじ

<ヒトクローンの創造>。それは科学を志す者にとっては、最も危険で甘美な誘惑。

ヴィクター・リード博士は長年の研究と実験の末、ついに生命科学者にとっては永遠のテーマであったクローン技術による人間の創造に成功する。クローンテクノロジーにより生み出された新生児は「エリザベス」と名付けられる。さまざまな検査を施す一方、噂が一人歩きする事を恐れたプロジェクトメンバーは、「エリザベス」の発表に踏み切る。「エリザベス」誕生の発表は世間に衝撃を与える。倫理的・宗教的な反対意見がある一方、治療不能と言い渡された人々には希望の光とも言える「エリザベス」。世論は大きく揺れつつも、やがてリード博士と「エリザベス」に牙をむきはじめる。

「エリザベス」誕生に至るまでに、さまざまな隠蔽を重ねてきたリード博士には、もう後がない。なんとしても、「エリザベス」を用いて、研究の成果を得なければならない。そう焦りながらも、リード博士の心の中には、じょじょに変化が生じてきた。それは「エリザベス」に対する愛情のようなものであった。自分は一体何を生み出したのか?そして自分は一体何を得ようとしたのか?人類を次なるステージへ進化させようとした科学者の行き着く未来とは?



公式ホームページ



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『エリザベス 神なき遺伝子』の概要

いくつかの作品で監督と脚本、プロデューサー業を経験したビリー・セニーズ監督は短編作品『THE SUICIDE TAPES』で、2011年国際映画祭最優秀短編映画賞を受賞しました。その後、『THE SUICIDE TAPES』は国内外の数々の映画祭に参加。2012年に監督と脚本を手掛けた『INTRUDER』も、さまざまな映画祭で注目されました。『エリザベス 神なき遺伝子』は2年以上の時間をかけて練り上げたビリー・セニーズ監督の力作で、本作では人間に宿るダークな心を浮き彫りにしています。

主演のジェレミー・チャイルズは、製作も兼任しており、『THE SUICIDE TAPES』でも主演を務めています。ジェレミー・チャイルズは、ロバート・レッドフォード主演作『ラスト・キャッスル』やグウィネス・パルトロー主演『カントリー・ストロング』に出演する傍ら、インディペンデント作品にも多数出演している実力派俳優です。



『エリザベス 神なき遺伝子』のスタッフとキャスト

スタッフ
監督・脚本:ビリー・セニーズ
製作:ジェレミー・チャイルズ
撮影:エヴァン・スペンサー・ブレイス
美術:ブライアン・パーカー
編集:ジョナサン・ロジャース

キャスト
ヴィクター・リード博士:ジェレミー・チャイルズ
メアリー:シェリーン・ニューマン
クレア:シャノン・ホップ
リチャード:デヴィッド・アルフォード



結局エリザベスとはなんだったのか?『エリザベス 神なき遺伝子』

クローン人間であるエリザベスは、結局のところ、どういう経緯で生み出されたのか、劇中では明らかになっていません。科学者の安易な好奇心が助長した結果なのか、それとも難病を治療するための一大プロジェクトだったのか。このあたりが、しっかり描写されていれば、もう少し映画に入り込めたのにと思います。単純に「クローンが作れたので作りました」って発表したら、そりゃ、パニックにもなるわ。

クローン人間の誕生をきっかけに浮き彫りになる人間の傲慢さやダークな部分を描写したいために、そのほかの設定を蔑ろにした印象があります。クローン人間を生み出すのなら、クローン人間の人権を始めとする法整備もしないといけないし、国家プロジェクトになると思うんですけどね。

劇中でも示唆されていますが、クローン人間の命を奪っても、人殺しにはならないと考える人間も当然いるでしょうしね。クローンには魂が宿らないとも。

人間とは一体何なのか。魂の定義は?神様の存在証明は?厨二病のような命題ではありますが、近い将来、本気でこの議論をしないといけない日がくるかもしれません。



人間の盲目的な正義感が一番怖い『エリザベス 神なき遺伝子』

秘密裏に検査を進めてきた「エリザベス」計画ですが、情報が外部に漏れてしまいます。これは、研究チームの一人である看護師が情報をリークした結果です。看護師は、エリザベスの待遇があまりにも酷いと考え、行動をおこしました。ここまでは良いです。

しかし、彼女は、その後、テレビに登場し、堂々とコメントしています。これを見ると、この看護師は、有名になりたいためにエリザベスを利用したと考えられます。さらに、物語が進むにつれ、クローン研究反対派は、エリザベスは人間ではないと存在そのものを否定しはじめます。この看護師は、エリザベスを救済すべく立ち上がったのに、蓋を開けると、エリザベス抹殺の引き金を引く事になりました。

彼女は一連の抗議活動に対して反論をしていないため、正義感などから情報を外部に流した訳ではないんですよね。私は、この看護師の姿をみてゾッとしました。間違いなく、この映画で一番醜い存在でしょう。

今の日本を見回しても、自分の身勝手な正義感で主張を押し付ける人々がいます。しかし、そんな人々の自尊心丸出しの心は、クローン人間なんかよりも、よっぽど不気味でグロテスクな存在だと感じます。



『エリザベス 神なき遺伝子』のレビューや評価

ホラーな展開を求めてる方は見ない方がおススメ

作中で、「クローン」をやたら強調していますが、単なる「奇形児もの」です。
クローンに対する問題提起をしている雰囲気は出してはいますが、在り来たりな議論で、いかにも取って付けたようで、意味ありません。

素人の様な俳優、ひどい画質、ひどい音質。特殊効果なんも無し。グロも無し。俯瞰で全体を撮る予算も無いからやたら顔のどアップ ばかり。それもボケボケ、ブレブレの。怖くもない。多分寝てしまいます。

“命の創造”という、まさに神の領域に足を踏み入れてしまった人類の葛藤が、実にリアルに描かれていきます。そして、決してフィクションでは片づけられない現実的な悲劇の顛末にも、行きすぎた生命科学への警鐘を感じます。

クローン人間の創造が神への冒涜で、反発くらってたけど、神信じてない身からするとその理屈はないよなとか思っちゃう。
そこは、未知のものへの恐怖なんだろうなって感じる。

by YAHOO!JAPAN映画



『エリザベス 神なき遺伝子』のまとめ

ホラーを見慣れていない人からすると、ホラー映画だと感じるかもしれませんが、はっきいって、ホラーではありません。人間ドラマです。後半は確かにイーサンという人物が現れて、ホラーテイストになりますが、あくまでホラーテイストであって、ホラーではありません。ですから、ホラーとして鑑賞すると、大失敗します。私のように。

では人間ドラマとしてはどうかというと、ドラマとしてのクオリティーも今ひとつかな。目新しいクローンに関する議論もされませんしね。

どちらにせよ、すごく中途半端な映画で、あまりオススメできない映画です。時間があれば鑑賞してみると話のネタになるかな?って感じですね。



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