映画好きな四十郎のおっさん999でございます。
今回の記事は、2016年05月20日に公開した記事を再編集したものとなっております。ご了承ください。
今回は、ずっと気になっていた映画『アンチヴァイラル』のネタバレなし感想を書いていきたいと思います。
デヴィッド・クローネンバーグ監督の息子であるブランドン・クローネンバーグのデビュー作ですね。
製作:2012年カナダ
日本公開日:2013年5月25日
上映時間:1時間52分
オススメ度:★★★★★(五つ星!)
ウィルスをユーザーが購入し、自身に注射することにより、その有名人との一体感や共有感を体験していく。
そんな世界で注射技師を生業としているシドは、持ち出した希少なウィルスを闇市場で売りさばいていた。
ある日、いつものように美貌のセレブであるハンナのウィルスを採取し、自分自身に投与したシドは、その後に、奇妙な幻覚症状に襲われた後、意識を失ってしまう。
さらに、目が覚めたシドは、ハンナが亡くなったことを知る。
ハンナのウィルスを唯一所持している人物となったシドは、何者かによって、命を狙われはじめ、やがて巨大な陰謀に巻き込まれていくのだった。
製作:ニヴ・フィッチマン
製作総指揮:マーク・スローン、ヴィクター・ロウイ
音楽:E・C・ウッドリー
撮影:カリム・ハッセン
編集:マシュー・ハンナム
ハンナ・ガイスト:サラ・ガドン(山村響)
アベンドロス医師:マルコム・マクダウェル(仲野裕)
エドワード・ポリス:ダグラス・スミス(田丸裕臣)
人を選びまくる変わった映画ではありますが、風変わりな映画が好きな人には、堪らない映画ではないでしょうか。
映画の印象としては、洗練されたクローネンバーグ監督作品というところ。
お父さんとは違う方向で、しっかりと芯のある映画。
デヴィッド・クローネンバーグ監督作品の進化系といえる……そんな作品でございました。
説明してくれないと困るというような人には向いていません。
しかし、設定が難解かというとそうでもないのが特徴的です。
父親のような映像がグロテスクではなく、物語そのものがグロテスクというのも特徴のひとつであり、私が気に入った点でもあります。
自分が憧れる人と同じウィルスに感染することによる、一種の性的つながりを描写するというストーリーは、健全ではありませんよね。
ブランドン・クローネンバーグ監督は、こうきたかって感じで、びっくりしました。
世界観や設定は特徴的ですが、ストーリーはシンプルな謎解きになっています。
ある事件をきっかけに、巨大なビジネスの陰謀に巻き込まれてしまう主人公の物語で、派手なシーンはないものの、ゆっくりとストーリーが進行するごとに、ハラハラドキドキしてしまう、ちゃんとしたエンターテインメントになっていますよ。
また、主人公を演じるケイレブ・ランドリー・ジョーンズが素晴らしい。
ずっと病的な表情と雰囲気なんですが、だんだん酷くなっていく様子は、尋常じゃありません。
彼の演技は、受け入れ難い世界観に、恐ろしくリアリティーを与えているように感じます。
彼じゃなければ、きっとこの映画も、ここまで印象深いものにはならなかったでしょうね。
そのため、かなりハードルは高いです。
共感できなかったり、この世界観を理解できないと、全く面白くない映画になるでしょう。
ビュジュアルは洗練られたデザインの、アート系映画と思わせといて、とんでもない世界観を繰り出すブランドン・クローネンバーグ、ただ者ではないですね。
父親とは異なり、ストーリーにクセのある作品なので、視覚的なグロテスクさを求めてしまうと、がっかりしてしまいます。
一部、そういうシーンはありますが、メインではありません。
お父さんであるデヴィッド・クローネンバーグ監督とは違うということを意識して鑑賞してみてください。
それくらい、人を選びすぎる映画です。
一度ハマってしまうと、この映画の雰囲気、そして鑑賞後に訪れる余韻に冒され続けることになります。
人には自信を持ってオススメできる映画ではありませんが、風変わりな映画をお求めなら、一度チャレンジしてみてください。
という事で、今回は『アンチヴァイラル』のネタバレなし感想でした。
そんな訳で、今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
映画好きな四十郎のおっさん999でした。
それでは、しーゆー!
DVD・Blu-ray
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今回の記事は、2016年05月20日に公開した記事を再編集したものとなっております。ご了承ください。
今回は、ずっと気になっていた映画『アンチヴァイラル』のネタバレなし感想を書いていきたいと思います。
デヴィッド・クローネンバーグ監督の息子であるブランドン・クローネンバーグのデビュー作ですね。
『アンチヴァイラル』について
原題:『ANTIVIRAL』製作:2012年カナダ
日本公開日:2013年5月25日
上映時間:1時間52分
オススメ度:★★★★★(五つ星!)
予告編動画
簡単なあらすじ
著名人本人から採取された病気のウィルスが商品として販売される近未来。ウィルスをユーザーが購入し、自身に注射することにより、その有名人との一体感や共有感を体験していく。
そんな世界で注射技師を生業としているシドは、持ち出した希少なウィルスを闇市場で売りさばいていた。
ある日、いつものように美貌のセレブであるハンナのウィルスを採取し、自分自身に投与したシドは、その後に、奇妙な幻覚症状に襲われた後、意識を失ってしまう。
さらに、目が覚めたシドは、ハンナが亡くなったことを知る。
ハンナのウィルスを唯一所持している人物となったシドは、何者かによって、命を狙われはじめ、やがて巨大な陰謀に巻き込まれていくのだった。
本作を視聴できる動画配信サービス
2022年12月時点で、『アンチヴァイラル』を配信しているVODサービスを発見することはできませんでした……。スタッフ
監督・脚本:ブランドン・クローネンバーグ製作:ニヴ・フィッチマン
製作総指揮:マーク・スローン、ヴィクター・ロウイ
音楽:E・C・ウッドリー
撮影:カリム・ハッセン
編集:マシュー・ハンナム
キャラクター:キャスト(日本語吹き替え版声優)
シド・マーチ:ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ(玉木雅士)ハンナ・ガイスト:サラ・ガドン(山村響)
アベンドロス医師:マルコム・マクダウェル(仲野裕)
エドワード・ポリス:ダグラス・スミス(田丸裕臣)
おっさんのネタバレなし感想
『アンチヴァイラル』の感想
個人的には大好きな映画でした。ドストライク!人を選びまくる変わった映画ではありますが、風変わりな映画が好きな人には、堪らない映画ではないでしょうか。
映画の印象としては、洗練されたクローネンバーグ監督作品というところ。
お父さんとは違う方向で、しっかりと芯のある映画。
デヴィッド・クローネンバーグ監督作品の進化系といえる……そんな作品でございました。
『アンチヴァイラル』の良いところ
台詞は少なく、映像と数少ない台詞などで、世界観を察し、想像でいろんなことを補完していくスタイルの映画です。説明してくれないと困るというような人には向いていません。
しかし、設定が難解かというとそうでもないのが特徴的です。
父親のような映像がグロテスクではなく、物語そのものがグロテスクというのも特徴のひとつであり、私が気に入った点でもあります。
自分が憧れる人と同じウィルスに感染することによる、一種の性的つながりを描写するというストーリーは、健全ではありませんよね。
ブランドン・クローネンバーグ監督は、こうきたかって感じで、びっくりしました。
世界観や設定は特徴的ですが、ストーリーはシンプルな謎解きになっています。
ある事件をきっかけに、巨大なビジネスの陰謀に巻き込まれてしまう主人公の物語で、派手なシーンはないものの、ゆっくりとストーリーが進行するごとに、ハラハラドキドキしてしまう、ちゃんとしたエンターテインメントになっていますよ。
また、主人公を演じるケイレブ・ランドリー・ジョーンズが素晴らしい。
ずっと病的な表情と雰囲気なんですが、だんだん酷くなっていく様子は、尋常じゃありません。
彼の演技は、受け入れ難い世界観に、恐ろしくリアリティーを与えているように感じます。
彼じゃなければ、きっとこの映画も、ここまで印象深いものにはならなかったでしょうね。
『アンチヴァイラル』の悪いところ
説明不足と感じる人も多いだろうし、そもそもセレブの体内にあったウィルスを商品として培養し販売する世界観と人々に共感しにくい映画。そのため、かなりハードルは高いです。
共感できなかったり、この世界観を理解できないと、全く面白くない映画になるでしょう。
ビュジュアルは洗練られたデザインの、アート系映画と思わせといて、とんでもない世界観を繰り出すブランドン・クローネンバーグ、ただ者ではないですね。
父親とは異なり、ストーリーにクセのある作品なので、視覚的なグロテスクさを求めてしまうと、がっかりしてしまいます。
一部、そういうシーンはありますが、メインではありません。
お父さんであるデヴィッド・クローネンバーグ監督とは違うということを意識して鑑賞してみてください。
Yahoo!映画での口コミレビューや評価
ヤフー映画『アンチヴァイラル』でレビューや評価をチェック!今回のネタバレなし感想のまとめ
この映画が好きだというマニアックな人はいるにはいるでしょうが、なかなか周囲では見かけることはないかな?それくらい、人を選びすぎる映画です。
一度ハマってしまうと、この映画の雰囲気、そして鑑賞後に訪れる余韻に冒され続けることになります。
人には自信を持ってオススメできる映画ではありませんが、風変わりな映画をお求めなら、一度チャレンジしてみてください。
という事で、今回は『アンチヴァイラル』のネタバレなし感想でした。
そんな訳で、今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
映画好きな四十郎のおっさん999でした。
それでは、しーゆー!
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