奇妙な「音」の謎は、
その部屋の「過去」につながる。


今回ご紹介する映画:『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋‐』
オススメ度:★★★★★(五つ星!)


予告編動画




『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋‐』のあらすじ

ミステリー小説家である私(竹内結子)に、読者の女子大生・久保さん(橋本愛)から自分が住んでいる部屋で変な音がするという手紙が届く。早速二人で調べてみると、そのマンションに以前住んでいた人々が自殺や心中、殺人などの事件を起こしていたことが判明。久保さんの部屋で生じる音の正体、そして一連の事件の謎について調査していくうちに、予想だにしなかった事実がわかり……。(シネマトゥデイ『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋‐』


『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋‐』公式ホームページ


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映画館で鑑賞した作品は、よほど気に入った映画でない限り、DVDやBlu-rayを借りて改めて鑑賞しないのですが、今年の1月に映画館で鑑賞した『残穢』は、奥さんが観てみたいということで、TSUTAYAディスカスでBlu-rayをレンタルしました。そのうち、Blu-rayを購入したいと考えていたのですが、せっかくなので、まだ鑑賞していない『鬼談百景』と一緒にレンタルしました。

今回は『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋‐』の感想を改めて書いていきます。基本的な感想は、すでに書いていますので、今回はですね、家で再度鑑賞して気付いたことを記していきます。



◆ネタバレなし感想:残穢(ざんえ)-住んではいけない部屋‐幽霊はあまり登場しないホラー


◆ネタバレあり感想:残穢(ざんえ)-住んではいけない部屋‐  独特の恐怖


◆小説『残穢』の感想:小野不由美さん著『残穢(ざんえ)』を読んだので感想書くよ!



『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋‐』映画情報

「屍鬼」などで知られるベストセラー作家・小野不由美の本格ホラー小説「残穢」を、『予告犯』などの中村義洋監督が映画化。読者の女子大生から「今住んでいる部屋で、奇妙な音がする」という手紙を受け取ったミステリー小説家が、二人で異変を調査するうちに驚くべき真実が浮かび上がってくるさまを描く。主人公には中村監督とは5度目のタッグとなる竹内結子、彼女と一緒に事件の調査に乗り出す大学生を、『リトル・フォレスト』シリーズなど橋本愛が演じる。(シネマトゥデイ『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋‐』


『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋‐』のスタッフとキャスト

スタッフ
監督:中村義洋
原作:小野不由美
脚本:鈴木謙一
音楽:安川午朗
製作総指揮:藤岡修
製作:松井智 / 高橋敏弘 / 阿南雅浩 / 宮本直人 / 武田邦裕
企画・プロデュース:永田芳弘
プロデューサー:池田史嗣
ラインプロデューサー:湊谷恭史
協力プロデューサー:古賀俊輔
アソシエイトプロデューサー:姫田伸也 / 落合香里
撮影:沖村志宏
照明:岡田佳樹
録音:西山徹
美術:丸尾知行
装飾:遠藤善人 / 遠藤雄一郎
キャスティング:星久美子
衣装:丸山佳奈
ヘアメイク:山内聖子 / 佐々木博美
特殊メイク・造型:江川悦子 / 神田文裕
婦人図制作:東學
スクリプター:小林加苗
編集:森下博昭
VFXプロデューサー:赤羽智史
音響効果:西村洋一
選曲:佐藤啓
助監督:片桐健滋
制作担当:曽根晋

キャスト
私:竹内結子
久保さん:橋本愛
三澤徹夫:坂口健太郎
直人:滝藤賢一
平岡芳明:佐々木蔵之介
山下容莉枝
成田凌
吉澤健
不破万作
上田耕一



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『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋‐』の感想

映画館で観た時と、ちょっと異なる印象を受けました。それは、おそらく、「家」という場所による影響でしょう。

この作品は、「家」そして「土地」にまつわる話です。原作も読みましたけど、正直、初めて「手元に残したくないほど怖い小説」でした。実話怪談で構成された『鬼談百景』の後編ともいうべき内容で、どこからフィクションで、どこから実話なのか。全てが創作なのか、それとも。。。小説でも映画でも結末で、その事に触れていません。ですので、映画も小説も、他のホラー映画とは一線を画す、不気味で怖い作品になっています。

正直、家では観たくない、そんな珍しい作品ですね。映画館での鑑賞時には感じなかった不気味さを改めて味わって、鳥肌がたちました。

自分の住んでいる場所が、どのような歴史を、時間を重ねてきたのか。現代人はとても無頓着です。それは決して悪いことではないのだけど、その土地に巡る歴史は、ないがしろにしないで、ちゃんと知っておかないといけないと感じました。

特に人が少なくなっている地方での祭りや行事などがなくなっているというニュースを事ある毎に見聞きします。そういったイベントがなくなったとしても、なぜ、そのようなおこないが始まったのか、その歴史を知る場所を用意しないと、いつか得体のしれない闇に飲み込まれる時が来るかもしれません。

『残穢』を怖いと感じる人は、とても感受性の強い感性の豊かな人々です。この映画を何も考えないで鑑賞すると、全く怖くないし、面白くないかもしれません。しかし、この映画は問いかけています。「あなたの家は、あなたは穢れに触れていないですか?」と。その意味を知った時、その意味に気付いた時、初めて、この映画の持つ恐ろしさがわかると思います。

面白い面白くない、怖い怖くないとはっきり分かれてしまう映画なので、色々な人におすすめできる作品ではありませんが、鑑賞するときは、ぜひ午前2時、一人で。得体のしれない闇が、ゆっくりとあなたの家を侵食していく、かもしれません。




『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋‐』のまとめ

小説とは一部異なる構成になっていて、ラストの描写はとても映画的なものになっています。そんな結末を映画版では用意することで、遠回しに「この映画はフィクションですよ」って、観客に示しているような気がします。

この映画を面白いと感じた人は、ぜひ、原作の小説も読んでみてください。小説では、本でしか味わえない独特の恐怖を感じることができます。あっ、その前に『鬼談百景』を読んでくださいね。そうでないと、小説版『残穢』の面白さが半減してしまいますから。




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