死んじゃうじゃん!

鎧 サムライゾンビ [DVD]
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『鎧 サムライゾンビ』

予告編動画




邦画でゾンビ映画というと『アイアムアヒーロー』が記憶に新しいですね。『アイアムアヒーロー』は和製ゾンビ映画としてのクオリティーが、恐ろしく高いのですが、同じく意外と鬼門に対して奮闘しているのが、この『鎧 サムライゾンビ』です。

いわゆる一般的なゾンビではないので、ゾンビ映画にカテゴライズしてしまうのは、ちょっと乱暴な気がしますけど、すごく広い意味では、やっぱりゾンビです。まぁ、どちらかというと悪霊というか、悪魔に近いかな。

そんなわけで、今回は『鎧 サムライゾンビ』の感想を<ネタバレあり>で書いていきます。未見の人は、今回はスルーしてください。



『鎧 サムライゾンビ』ネタバレなし感想


『鎧 サムライゾンビ』のあらすじ

全身腐乱した落武者の封印を解いてしまった主人公たちが、増殖するゾンビ軍団との壮絶な死闘を描くサバイバル・アクション。逃亡中の強盗犯がドライブ中の家族を襲ってカージャックし、山道の奥へと車を走らせる。立入禁止区域の鉄柵を突破してさらに進んだ車は禁断の土地に足を踏み入れ、封印を解いてしまう。やがて彼らの前に人間の生首を狙って鎧を身にまとった落武者が姿を現した…。by Amazon 『鎧 サムライゾンビ』


『鎧 サムライゾンビ』公式ホームページ


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『鎧 サムライゾンビ』の映画情報

『VERSUS -ヴァーサス-』『あずみ』の北村龍平プロデュースによるスプラッターアクション。強盗に車を乗っ取られた一家が、山奥で鎧を身にまとった落武者のゾンビに襲われる姿をグロテスクかつユーモラスに描く。監督は『魁!!男塾 』の坂口拓。(上映時間1時間31分)by Amazon 『鎧 サムライゾンビ』


『鎧 サムライゾンビ』のスタッフとキャスト

スタッフ
監督:坂口拓
原案・脚本・プロデュース:北村龍平
アクション監督:カラサワイサオ
撮影:金谷宏二
編集:大永昌弘
美術:大庭勇人
特殊造形・VFX:岡部淳也

キャスト
植田浩望、夏目ナナ、やべきょうすけ、中島愛里、いしだ壱成、松原慎太郎、吹越満、荻野目慶子、他



スピーディーかつ意味不明なストーリー展開で圧倒する『鎧 サムライゾンビ』

序盤、お父さんがいきなり自分で首を切り落とす、とんでも展開からスタートする『鎧 サムライゾンビ』。説明ほぼなし状態で、サムライゾンビに主人公たちが襲われ続ける、たったそれだけの単純な物語。シンプルですが、そんなストーリーを突き進む潔さが素晴らしい。

ラストには、どうして、この登場人物たちが、八槍塚村へ誘われたのかが判明。なるほどなぁ~と思う部分と、なぜ??って部分がある展開に。このあたりは、突っ込みながら、笑いながら、鑑賞することが正解でしょうね。

とにかく展開が早くて、意味不明でありながらも、勢いとノリでごまかしつつ、観客をグイグイ引き寄せる、上手な作りになっています。変に説明っぽくするわけでもなく、ホラー映画お約束なダラダラするシーンもない、良い映画です。

ビッグ・クラブ・パニック』の製作陣には、ぜひ、この作品を観ていただきたい。映画って、ノリだけで、割りと、それなりに面白くなるんだぜ?



いしだ壱成が楽しそうな『鎧 サムライゾンビ』

登場したと思った瞬間、一家が運転している車に思いっきり轢かれるロックをかましてくれたいしだ壱成さん。この映画では、真面目にストーリーを進めるキャラクターの中で、唯一、物語展開に必要性のない人物です。そして、かなり自由にお芝居している、いしだ壱成さん、かなり楽しそうでなりよりです。

「死んじゃうじゃん」が口癖で、なかなか絶命しない、このキャラクターがゾンビなんじゃないのか??って思うくらい、しぶといキャラクターです。最後には、ちゃんとお約束を守ってくれるサービス精神旺盛なキャラクターでした。

このキャラクターのおかげで、すごく笑える映画になっています。



少しだけ説明が欲しい『鎧 サムライゾンビ』

ラストで、サムライゾンビたちの目的もわかり、この映画はサムライゾンビの復讐劇であることが判明します。この点は良いのですが、ちょっと腑に落ちない部分があり、その点だけでも説明した方が良かったんじゃね??って、思う部分があります。

八槍塚村に迷った主人公たちは、前世で落ち武者たちを、お金欲しさに罠に陥れ、命を奪う外道を行っており、主人公たちが転生したこの時代で復讐を遂げるために落ち武者たちは動き始めます。一人の落ち武者には子供がいて、その子供も村人たちに殺されてしまうんですね。この子供も、主人公一家の息子として、この世に転生しており、オチはこの息子が自分の母親を殺します。しかし、この部分、どうしても子供だけが転生している理由が不明なんですね。落ち武者たちの墓が村の中にあり、子供だけが墓を作られることがなかったので、転生できた??このあたりは、もう少し、ちゃんと設定しておいた方が良かったかな。終わってから「あれ??」って絶対になる部分です。

あと、ラストに落ち武者たちを倒すことができるお母さんが洞窟で入手した刀は、一体、なんだったのか。これも劇中で明かされていないので、ゾンビたちを屠ることができる重要なキーアイテムなのであれば、やはり説明が必要だったように思います。



『鎧 サムライゾンビ』のレビューや評価

落ち武者の亡霊が人々を襲う。ありがちなストーリーではあるが、嫌いではない。だがこの作品は考え物。もっとおどろおどろしく作った方が良かったのでは。
映像のトーンが変わらないので、昼なのか夜なのか良くわからないのもいただけないところ。メリハリのなさがいけません。派手に血しぶき上げればいい、というような見せ方もいただけません。ラストも強引な作りでしらけました。
ゾンビにこだわってしまったがゆえに、中途半端な作りになってしまったようにも思われ、執念ものにしてやればもう少し良くなったのでは、と思われます。


やっくん、いいわ。演技は下手だがその辺の俳優よりストレートに伝わった。
男の子の泣き方も本気で泣いてるしね。お母さんも良い演技でした。


面白かった。
ところどころ難点は、有るんだけど、創り手がストレートな人らしく、キチッと、伝わるものがあった。
落ち武者ゾンビという発想は、「八つ墓村」的でいい。
そして、それに「輪廻転生」を絡ませる時代性によって、落ち武者を選択した意味も、キチッと理解できる。考えて創ってるよね。


by YAHOO!JAPAN映画『鎧 サムライゾンビ』


『鎧 サムライゾンビ』のまとめ

北村龍平監督が脚本で、北村龍平監督と付き合いのあるアクション俳優の坂口拓さんが監督しているので、アクション邦画が好きな人はチェックしそうですが、この映画は、意外とホラー映画の方にちゃんと寄っている作品なので、北村龍平監督のファンであれば、むしろ手を出さない方が良いですよ。アクションはあまりありませんし、ホラーコメディーのノリな作品ですからね。

映画好きなら、割りと受け入れやすい作品になっていると思います。おっさんは、大好きだ!!



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