挑むのは、最強の暗号<エニグマ>。
今回ご紹介する映画:『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
原題:『THE IMITATION GAME』
製作:2014年イギリス、アメリカ
日本公開日:2015年3月13日
上映時間:1時間55分
オススメ度:★★☆☆☆(三ツ星)
複雑かつ毎日変更する暗号ルールにより、解読不可能の最強暗号機エニグマ。
イギリスは、このエニグマを解読すべく、有能と思われるイギリス中の暗号マニアに声をかける。
その一人であるアラン・チューリングは自信家であり、チームメンバーを見下し、一人、エニグマを解読するマシン<クリストファー>の開発に没頭。
そんなアランは、あっという間に孤立してしまい、軍の上層部からはスパイの嫌疑もかけられてしまう。
様々な事柄があり、アランはチームメンバーを頼り、また仲間たちはアランこそが、エニグマを解読できる人物であると確信。彼へ協力し始める。
アランの目的は、やがてエニグマ解読から、数多くの命を救うというものへ変化していくのだった。
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実話を基づいた、とある天才たちの物語。それが本作です。
主演はベネディクト・カンバーバッチ。イギリスでは知らない人はいないのでは?というくらいの人気。
日本でも、凄い人気を誇る俳優さんで、演技派としても知られています。
ちなみに、マーベル・シネマティック・ユニバースの一作品『ドクター・ストレンジ』では主人公のストレンジを演じた事で世界を驚かせましたね。
そんなカンバーバッチの魅力が存分に発揮されている映画のひとつが、この『イミテーション・ゲーム』です。
という訳で、今回は『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』の感想を書いていくんだぜ?
Amazonプライム・ビデオ
原作:アンドリュー・ホッジス
脚本・製作総指揮:グラハム・ムーア
撮影監督:オスカル・ファウラ
編集:ウィリアム・ゴールデンバーグ
プロダクションデザイン:マリア・ジャーコヴィク
衣装デザイン:サミー・シェルドン・ディファー
音楽:アレクサンドル・デスプラ
役名:出演者(日本語吹き替え版声優)
アラン・チューリング:ベネディクト・カンバーバッチ(三上哲)
ジョーン・クラーク:キーラ・ナイトレイ(佐古真弓)
ヒュー・アレグザンダー:マシュー・グッド(福田賢二)
ロバート・ノック刑事:ロリー・キニア(こねり翔)
ジョン・ケアンクロス:アレン・リーチ(中林俊史)
ピーター・ヒルトン:マシュー・ビアード(入倉敬介)
アラステア・デニストン中佐:チャールズ・ダンス(有本欽隆)
スチュアート・ミンギス少将:マーク・ストロング(てらそままさき)
Wikipedia に一覧が作成されておりますので、興味のある方は、ウィキペディアのページへ、どうぞ。
ウィキペディア:イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 受賞とノミネート
実話に脚色を施しているとはいえ、主人公は、壮絶な人生を歩んでいる事がわかり、やるせない気持ちになりました。
面白さでいうならば、面白いです。基本的に緊張感のある場面の連続で、その中に、ふとした笑いが織り交ぜられている。
ただ、わかりやすい派手なシーンは皆無ですので、映画好きにしか鑑賞をオススメしません。
映像、脚本、そして演技。
全てが組み合わさって、初めて完成される、至高な映画のひとつ。
映画が好きであれば、ぜひぜひ、ご鑑賞くださいませ。
しかし、実際は、暗号解読に命を懸けた、人々の物語。人間ドラマがメインの作品でした。
本作では、暗号解読というものが、いかに難しいのか。
また、国家機密に触れるというのは、どういう事なのかを、映画を通じて私たちに提示してくれます。
この映画を観ると、普通の感覚を持った人間では、暗号解読なんて出来ない事がよくわかりますよ。
ただし、本当の意味でのスパイが描かれており、スパイという職業の恐ろしさというのが、よく出ています。
『ミュンヘン』や『裏切りのサーカス』でも、スパイ自身が抱く恐怖というものが上手に描かれておりましたが、本作も負けじと、うまく物語を綴っていました。
わかりやすい切り替え方ではなかったため、せっかく映画の世界に入り込んでいても、時代が変わったせいで、気持ちが断絶されてしまいました。
『裏切りのサーカス』は、このあたりの構成、演出は絶妙であったため、気にならなかったのです。
おそらく『裏切りのサーカス』がスパイを探し出す「今」を主軸にしているのに対し、本作はエニグマ解読という「過去」をメインにしているためなのでしょう。
変に入り組んだ構成をせずに、ちゃんと順番に物語を進めた方が、絶対にわかりやすかったはず。
本作の弱点は、この構成が全てです。
ひとつは、
そして、鑑賞していくとわかるのですが、この「誰も想像しなかった人物が偉業を成す」という部分は、決して主人公の事だけではないのです。
ふたつめは
確かに普通ではない人は幼い頃から、ずっといじめられ、否定され続けます。
けれど、普通じゃない事を自分のアイデンティティとして、ずっと持ち続けたその先に、とても素敵な世界が待っているのです。
普通じゃない、という性質は、恥ずべき事ではないのです。
まぁ、普通っぽく振る舞い、実は。。。の方が生きやすいですけどね。
この二つの台詞が心にグッときました。
学生さんに見て欲しい作品かなぁ。
けれど、戦争というものの怖さというか、歪さがわかる作品になっています。
戦地へ赴く兵士だけでなく、本土で戦争に参加している者にも、大きな傷をつけてるのがわかります。
果たして21世紀になった今。世界は寛容になったのでしょうか。
ラストのテロップも、色んな事を考えさせられます。
さてさて、本作は、映画好きには、オススメできる映画ですが、鑑賞後には疲れてしまうので、腰を据えて、鑑賞後する事をオススメします。
という訳で今回は『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』の感想でございました。
それでは、しーゆー!
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↓ここからネタバレあり。注意!↓
暗号が解読できたという事を誰にもバレてはいけないという究極の心理戦が描かれています。今まで敵だったのはエニグマという暗号機だったのに、今度は自分の良心との戦いなのです。
そして、阻止する作戦、スルーする作戦を選ぶという、悪魔のような選択。
主人公アラン・チューリングが真の天才であるのは、この選択をやりきった事にあります。
作戦を阻止しないという事は、兵士を見殺しにする事なんですよ。それをやり遂げるというアラン。
これは、誰にも真似できない。
その行為の是非よりも、そんな選択を強要する戦争は、やはり否定しなければならないのです。
という訳で、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』のネタバレ感想でございました。
それでは、しーゆー!
YAHOO!JAPAN映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
今回ご紹介する映画:『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
原題:『THE IMITATION GAME』
製作:2014年イギリス、アメリカ
日本公開日:2015年3月13日
上映時間:1時間55分
オススメ度:★★☆☆☆(三ツ星)
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』予告編動画
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』のあらすじ
第二次世界大戦中の1939年のイギリスは、ドイツ軍の暗号機エニグマに手こずっていた。複雑かつ毎日変更する暗号ルールにより、解読不可能の最強暗号機エニグマ。
イギリスは、このエニグマを解読すべく、有能と思われるイギリス中の暗号マニアに声をかける。
その一人であるアラン・チューリングは自信家であり、チームメンバーを見下し、一人、エニグマを解読するマシン<クリストファー>の開発に没頭。
そんなアランは、あっという間に孤立してしまい、軍の上層部からはスパイの嫌疑もかけられてしまう。
様々な事柄があり、アランはチームメンバーを頼り、また仲間たちはアランこそが、エニグマを解読できる人物であると確信。彼へ協力し始める。
アランの目的は、やがてエニグマ解読から、数多くの命を救うというものへ変化していくのだった。
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実話を基づいた、とある天才たちの物語。それが本作です。
主演はベネディクト・カンバーバッチ。イギリスでは知らない人はいないのでは?というくらいの人気。
日本でも、凄い人気を誇る俳優さんで、演技派としても知られています。
ちなみに、マーベル・シネマティック・ユニバースの一作品『ドクター・ストレンジ』では主人公のストレンジを演じた事で世界を驚かせましたね。
そんなカンバーバッチの魅力が存分に発揮されている映画のひとつが、この『イミテーション・ゲーム』です。
という訳で、今回は『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』の感想を書いていくんだぜ?
今回利用した動画配信サービス
Amazonプライム・ビデオ
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』のスタッフとキャスト・吹き替え版声優
監督:モルテン・ティルドゥム原作:アンドリュー・ホッジス
脚本・製作総指揮:グラハム・ムーア
撮影監督:オスカル・ファウラ
編集:ウィリアム・ゴールデンバーグ
プロダクションデザイン:マリア・ジャーコヴィク
衣装デザイン:サミー・シェルドン・ディファー
音楽:アレクサンドル・デスプラ
役名:出演者(日本語吹き替え版声優)
アラン・チューリング:ベネディクト・カンバーバッチ(三上哲)
ジョーン・クラーク:キーラ・ナイトレイ(佐古真弓)
ヒュー・アレグザンダー:マシュー・グッド(福田賢二)
ロバート・ノック刑事:ロリー・キニア(こねり翔)
ジョン・ケアンクロス:アレン・リーチ(中林俊史)
ピーター・ヒルトン:マシュー・ビアード(入倉敬介)
アラステア・デニストン中佐:チャールズ・ダンス(有本欽隆)
スチュアート・ミンギス少将:マーク・ストロング(てらそままさき)
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』の受賞歴など
本作は、数多くの賞を受賞またはノミネートされております。Wikipedia に一覧が作成されておりますので、興味のある方は、ウィキペディアのページへ、どうぞ。
ウィキペディア:イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 受賞とノミネート
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』の感想
最後まで観てしまう、地味でありながらも、目が離せない作品でございました。実話に脚色を施しているとはいえ、主人公は、壮絶な人生を歩んでいる事がわかり、やるせない気持ちになりました。
面白さでいうならば、面白いです。基本的に緊張感のある場面の連続で、その中に、ふとした笑いが織り交ぜられている。
ただ、わかりやすい派手なシーンは皆無ですので、映画好きにしか鑑賞をオススメしません。
映像、脚本、そして演技。
全てが組み合わさって、初めて完成される、至高な映画のひとつ。
映画が好きであれば、ぜひぜひ、ご鑑賞くださいませ。
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』の良いところ
暗号解読がメインではない
わたしは、本作を鑑賞する前、てっきり、暗号解読に関する、小難しい作品なのかと考えていました。しかし、実際は、暗号解読に命を懸けた、人々の物語。人間ドラマがメインの作品でした。
本作では、暗号解読というものが、いかに難しいのか。
また、国家機密に触れるというのは、どういう事なのかを、映画を通じて私たちに提示してくれます。
この映画を観ると、普通の感覚を持った人間では、暗号解読なんて出来ない事がよくわかりますよ。
スパイ映画だったよ
これは、全く予想していなかったのですが、本作は完全にスパイ映画です。もう、まごう事なきほどのスパイムービー。ただし、本当の意味でのスパイが描かれており、スパイという職業の恐ろしさというのが、よく出ています。
『ミュンヘン』や『裏切りのサーカス』でも、スパイ自身が抱く恐怖というものが上手に描かれておりましたが、本作も負けじと、うまく物語を綴っていました。
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』の悪いところ
物語の構成の仕方がわかりにくい
第二次世界大戦中の話と、終戦後の話が行ったり来たりして、わたしとしては、かなりわかりにくかったように感じます。わかりやすい切り替え方ではなかったため、せっかく映画の世界に入り込んでいても、時代が変わったせいで、気持ちが断絶されてしまいました。
『裏切りのサーカス』は、このあたりの構成、演出は絶妙であったため、気にならなかったのです。
おそらく『裏切りのサーカス』がスパイを探し出す「今」を主軸にしているのに対し、本作はエニグマ解読という「過去」をメインにしているためなのでしょう。
変に入り組んだ構成をせずに、ちゃんと順番に物語を進めた方が、絶対にわかりやすかったはず。
本作の弱点は、この構成が全てです。
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』の名言
個人的に印象に残った言葉がふたつありまして。ひとつは、
時として、誰も想像だにしなかった人物が偉業を成し遂げる。言葉が少し違うかもしれないですが、この言葉は、作品全体を通して語られるテーマです。
そして、鑑賞していくとわかるのですが、この「誰も想像しなかった人物が偉業を成す」という部分は、決して主人公の事だけではないのです。
ふたつめは
あなたが普通じゃないから、世界はこんなにも美しい。これは終盤にキーラ・ナイトレイ演じるヒロインのジョーンが、アランに語る台詞なんですが、この言葉でわたしは号泣してしまいました。
確かに普通ではない人は幼い頃から、ずっといじめられ、否定され続けます。
けれど、普通じゃない事を自分のアイデンティティとして、ずっと持ち続けたその先に、とても素敵な世界が待っているのです。
普通じゃない、という性質は、恥ずべき事ではないのです。
まぁ、普通っぽく振る舞い、実は。。。の方が生きやすいですけどね。
この二つの台詞が心にグッときました。
学生さんに見て欲しい作品かなぁ。
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』のまとめ
実話なので、後味も決して良い訳ではありません。けれど、戦争というものの怖さというか、歪さがわかる作品になっています。
戦地へ赴く兵士だけでなく、本土で戦争に参加している者にも、大きな傷をつけてるのがわかります。
果たして21世紀になった今。世界は寛容になったのでしょうか。
ラストのテロップも、色んな事を考えさせられます。
さてさて、本作は、映画好きには、オススメできる映画ですが、鑑賞後には疲れてしまうので、腰を据えて、鑑賞後する事をオススメします。
という訳で今回は『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』の感想でございました。
それでは、しーゆー!
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『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』のネタバレあり感想
暗号解読の本当の戦い
わたしは、あまり暗号解読関係について、知識ナッシングなんですが、「へぇ」となったのは、暗号解読を成功した後が、重要であるというところ。暗号が解読できたという事を誰にもバレてはいけないという究極の心理戦が描かれています。今まで敵だったのはエニグマという暗号機だったのに、今度は自分の良心との戦いなのです。
そして、阻止する作戦、スルーする作戦を選ぶという、悪魔のような選択。
主人公アラン・チューリングが真の天才であるのは、この選択をやりきった事にあります。
作戦を阻止しないという事は、兵士を見殺しにする事なんですよ。それをやり遂げるというアラン。
これは、誰にも真似できない。
その行為の是非よりも、そんな選択を強要する戦争は、やはり否定しなければならないのです。
という訳で、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』のネタバレ感想でございました。
それでは、しーゆー!
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』のレビューや評価
いや、面白いよ。面白いけれども…。
アラン・チューリングの天才性や、人との異質さが、ベネディクト・カンバーバッチによってよく表現されていた。また、当時のイギリスの情景が美しく、音楽も映画の内容と合っていて、重い内容ながらも自然に引き込まれた。
同性愛者の主人公はカンバーバッチしか演じれなかったと思います
脇役のキーラ・ナイトレイや、キック・アスのマーク・ストロング等、その他の役者もイイ演技をしていました
YAHOO!JAPAN映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』