その日、世界は初めて心霊現象を信じた――

今回ご紹介する映画:『死霊館 エンフィールド事件』(THE CONJURING2)
オススメ度:★★★★★(五つ星!)


予告編動画




『死霊館 エンフィールド事件』のあらすじ

ロンドン北部に位置するエンフィールドで、4人の子供とシングルマザーの家族は、正体不明の音やひとりでに動く家具が襲ってくるなど説明のつかない数々の現象に悩まされていた。助けを求められた心霊研究家のウォーレン夫妻(パトリック・ウィルソン、ヴェラ・ファーミガ)は、一家を苦しめる恐怖の元凶を探るため彼らの家に向かう。幾多の事件を解決に導いた夫妻ですら、その家の邪悪な闇に危機感を抱き……。

シネマトゥデイ『死霊館 エンフィールド事件』より


『死霊館 エンフィールド事件』公式ホームページ


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7月9日から公開された、今ノリに乗っている映画監督のジェームズ・ワン最新作『死霊館 エンフィールド事件』を、映画館で鑑賞してまいりました。

大阪だと梅田しか上映されていないかなぁ~と思っていたのですが、なんばパークスシネマで公開されておりました。『死霊館 エンフィールド事件』に興味のある人は、近所で上映館を探してみると意外と見つかるかも。今回は前回に比べて、上映館数は多いかもしれないです。

今回も前作『死霊館』同様、実話の事件を元にして、脚本が執筆されています。今回の事件は、史上最長期間続いたポルターガイスト現象として知られる「エンフィールド事件」を題材にしています。

ということで、『死霊館 エンフィールド事件』の感想を書いていきます。



『死霊館 エンフィールド事件』映画情報

著名な心霊研究家ウォーレン夫妻の実体験に基づく大ヒットホラー『死霊館』の続編。史上最長のポルターガイスト現象とされるエンフィールド事件を題材に、人体浮遊など説明のつかない現象に悩まされる一家を救うため、ウォーレン夫妻が調査に乗り出す。前作に続きジェームズ・ワン監督と、夫妻役のパトリック・ウィルソンとヴェラ・ファーミガがタッグを組む。共演には、『A.I.』などのフランシス・オコナー、『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』などのマディソン・ウルフらが名を連ねる。

シネマトゥデイ『死霊館 エンフィールド事件』より


『死霊館 エンフィールド事件』のスタッフとキャスト

スタッフ
監督・原案:ジェームズ・ワン
原案・脚本:チャド・ヘイズ、ケイリー・ヘイズ
脚本:デヴィッド・レスリー・ジョンソン
製作:ピーター・サフラン、ロブ・コーワン
製作総指揮:トビー・エメリッヒ、リチャード・ブレナー、ウォルター・ハマダ、デイブ・ノイスタッター
撮影:ドン・バージェス
美術:ジュリー・バーゴフ
編集:カーク・モッリ
衣装:クリスティン・M・バーク
音楽:ジョゼフ・ビシャラ

キャスト
ロレイン・ウォーレン:ヴェラ・ファーミガ
エド・ウォーレン:パトリック・ウィルソン
ペギー・ホジソン:フランシス・オコナー
ジャネット・ホジソン:マディソン・ウルフ
モーリス・グロッセ:サイモン・マクバーニー
アニータ・グレゴリー:フランカ・ポテンテ
マーガレット・ホジソン:ローレン・エスポジート
ビリー・ホジソン:ベンジャミン・ヘイ
ジョニー・ホジソン:パトリック・マコーリー



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『死霊館 エンフィールド事件』の感想

正直なところ、1作目の完成度があまりに高いため、前作を越えるなんて事はできないだろうと思っていたのですが……。

ごめんなさい!!

ええ。

この『死霊館 エンフィールド事件』、前作を軽く越える面白さ。個人的には、前作よりも面白かった!!



『死霊館 エンフィールド事件』の良いところ

前作同様、テンポが早く、あっという間に映画が終わってしまった。いやぁ良い2時間だったぁと思っていたら、なんと上映時間133分と、2時間オーバーでした。マジで?! そんな時間を全く感じさせないほどの作品でしたよ。

この映画は怖いというよりも、すごく不気味なんですね。前作もそうでしたけど、本作も肌につきまとう、なんとも言えない気持ち悪さがあります。ビックリするシーンもありますし、とても楽しいホラー映画に仕上がっています。

また1作目とは異なるアプローチの心霊事件であり、ホラー映画としてのお約束、『死霊館』の味を残しつつ、前作とは違うテイストを出していました。

『死霊館』でも、事件が起きる子供たちの演技がとても自然で、まるで本当の家族のようでした。だからこそ、事件を解決する際、次々と家族に襲いかかる心霊現象にハラハラし、ウォーレン夫妻を応援するような構成になっています。そして今作『死霊館 エンフィールド事件』も、同じ構成になっていて、非常に感情移入しやすい作品でした。特に、今回キーとなるジャネット役の少女は、前半と後半とで、印象をがらりと変える、良い演技を見せております。他の子供たちも良いお芝居をしていて、家族が助かって欲しいと願わずにはいられないです。

今回のラストは、涙が流れてしまうほど、感動的なものになっていました。それは、作品のテーマが1作目からブレていないからですね。新しい演出、奇抜なストーリーではないからこそ、前作と同じテーマを大切にしていて、ちゃんとテーマを尊重している作りになっています。さらに、ちゃんとホラー映画しているし、映画としても面白い作品に仕上げているという、非常にクオリティーの高い作品。

ジェームズ・ワン監督は、前作よりも、少しCGで描写する部分を増やしているんですが、これも程よいスパイスになっていて、彼の新しい演出がキラリと光る、素晴らしい映画となっています。



『死霊館 エンフィールド事件』の悪いところ

個人的には、もうパーフェクトな映画なのですが、あくまで『死霊館 エンフィールド事件』はB級映画です。ネットでの評価・評判は前作同様、高いのですが、B級映画以上のもの、奇抜な作品を期待すると、絶対に失敗します。

また、不気味な雰囲気の怖さを大切に、メインにしているため、ビジュアル重視のホラー映画が好きな人には、オススメできない映画ですね。



『死霊館 エンフィールド事件』のまとめ

ジェームズ・ワン監督作品にはハズレがないのか?!と驚愕してしまう。個人的には、ジェームズ・ワン作品の中で、一番面白かった。自分の中では、完全に、Blu-ray購入確定でございます。

さて、この『死霊館 エンフィールド事件』で登場する尼僧を題材にしたスピンオフ映画『The Nun』の製作がすでに決定しております。監督やキャストは、まだ決まっていないですが、どんどん『死霊館』ワールドが広がっていますね。ちなみに1作目のスピンオフ作品である『アナベル 死霊館の人形』の続編が2017年に公開されますし、ますます『死霊館』から目が離せません。

次回のジェームズ・ワン監督作品が、楽しみだぁ!



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↓ここからネタバレあり。注意!↓





『死霊館 エンフィールド事件』ネタバレあり感想

今回もネタバレというほど、複雑なストーリーではないので、特にネタバレ感想はありませんが……

私は「エンフィールド事件」そのものを知らなかったので、今回はウォーレン夫妻、悪霊を倒せるのかと思うくらい、尼僧の悪魔が強すぎるのでした。悪魔の名前を思い出し、ちゃんと撃退するという、ホラー映画とは思えないくらい、綺麗な結末は、とても良いですね。誰も命を落とさないし、観ていて怖いんだけど、安心して観ることができる映画でした。

前作の伏線、ロレイン・ウォーレンが、ある事件で何を見たのか、前作を鑑賞してしまうとニヤリとしてしまうところもあります。

今回、ラストでは、なんとエンフィールド事件の過程で収録された実際の音声が流れます。かなり不気味で、すげぇ、気味悪いです。

今でも、ほどよい余韻に支配されていて、もう一回、鑑賞したいなぁ。

それにしても、一家の母親が、老人ゴーストと同じ場所で、同じ死因でその一生を終えたことに、軽くゾッとしました。これは因果があるのか。なんだか、エンフィールド事件は、今もひっそりと続いているような気がします。



『死霊館 エンフィールド事件』のレビューや評価

ジェームズ・ワン監督のホラーは間違いなく日本のホラー映画の影響下にある。
しかし低迷する日本のホラーとは違いワンのホラーは確実に進化し、毎作驚きと恐怖に満ちた演出を観客に突きつけて来る。
今回は「死霊館」の続編になるが、たいていの映画は続編ともなるとパワーダウンするのが常だが、ワンだけは前作に勝るとも劣らず、素晴らしい恐怖演出と巧みなストーリーテリング、そしてロマンスと家族愛、ホラー映画として申し分がないくらいの要素を無駄なく詰め込んでいる。
今作もまた実話が元になっていて、おそらく真実の話と比べ過剰演出にはなっているだろうけど、それを実話だと錯覚させるほどの手腕は敬服せざるをえない。


実話なので脚色は押さえ目であるがそこがまた不気味である。
もちろん演出の素晴らしさもあるので単なるホラー映画と敬遠するのは勿体ない。
子供を守る母親の家族愛が詰まった素敵な作品でもある。
そしてエンドロールにも楽しみがありなんと本物の○○の声が流れるので興味ある人は是非観て欲しい。


ホラー映画ファンで結構な本数を観ていてちょっとやそっとの恐さに免疫が出来てる人達にはとてつもなく恐いとまではいかないだろうけど、観て損したとか後悔したという気には全くならず、むしろホラーファンなら観ておくべきだと言及出来る作品に仕上がっている。

YAHOO!JAPAN映画『死霊館 エンフィールド事件』より