ジョークが面白いのは最初だけ。
二度目は笑えんぞ。


今回ご紹介する映画:『道化死てるぜ!』(STITCHES)
オススメ度:★★★☆☆(三ツ星)


予告編動画




『道化死てるぜ!』のあらすじ

リチャード・グリンドル(スティッチズ)は、相も変わらずワンパターンで退屈な、子供たちの誕生日パーティーでの道化師仕事にうんざりしていた。今日も、トミー少年とやらの誕生日パーティーのお仕事だ。道化師のつまらない芸に、落ち着きのない子供たちは芸の邪魔をして大喜び。子供たちのいたずらはエスカレートし、それが原因で道化師は不慮の事故で絶命してしまう。6年後。彼らは成長し、反抗的な少年たちに育っていた。あの忌まわしい事故以来となる、トミーの16歳の誕生パーティーを準備中だ。パーティーが始まり、唯一の招かれざる客、道化師グリンドルが姿を現す。地獄から蘇った道化師は、残虐かつクリエイティブな手法で、事故に居合わせた少年たちに次々と復讐を果たしていく。トミーだけは、死んだ道化師が蘇って来たことに感付くが、仲間からは悪い夢でも見ているのだろうと信じてもらえない。一人また一人、パーティーに参加している少年が殺され、彼らは6年前の道化師の復讐に恐怖する。この惨劇に終止符を打てるか否かはトミーの双肩にかかっていた。 (Amazon『道化死てるぜ! Blu-ray』





ピエロが登場する作品で印象に残っているのは、やはりスティーブン・キングの『IT』でしょうか。あのピエロは本当に不気味で怖いもので、『IT』を観て以来、ピエロを観ても、なんか笑えなくなりました。

皆を笑わせるのが仕事のピエロを扱ったホラーコメディー『道化死てるぜ!』を鑑賞しました。DVDをレンタルしたのではなく、2016年8月9日の時点でHuluで配信されていたので、Huluにて視聴しました。

邦題はなんかうまいこと言った感が半端ないですね。ブラックマヨネーズの吉田さんがよく使うフレーズ「どうかしてるぜ!」と「道化」、さらに「死ぬ」をかけて、「道化死てるぜ」というタイトルになっています。原題は、ピエロのキャラクターのニックネームそのまんまです。

DVDジャケットは意外とホラー色が強く、けれど、内容は割りとコメディー色の強い、意外とクセのある作品でしたね。そんなホラー映画『道化死てるぜ!』の感想を今回は書いていきます。




『道化死てるぜ!』映画情報

いつ殺るか?今でしょ! 2012年シッチェス映画祭グランプリ(ミッドナイトエクストリーム)。お仕置きピエロの残虐かつクリエイティブな殺人技に注目せよ!世界最古&最大のファンタスティック映画の祭典、シッチェス映画祭公認イベントである『シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2013』にて全国劇場公開された話題作!編集に『28日後...』『28週後...』クリス・ギルを迎え、突き抜けすぎて笑ってしまうほどの残虐シーンが展開される!(Amazon『道化死てるぜ! Blu-ray』


『道化死てるぜ!』のスタッフとキャスト

監督:コナー・マクマホン
キャスト:ロス・ノーブル、トミー・ナイト、他





『道化死てるぜ!』の感想

非常に良く出来た、面白いB級ホラーコメディー映画でした。ストーリー構成も上手だし、演出もコメディーとは思えないほど、本格的なホラーになっています。

いろいろな要素のバランスが絶妙にとれていて、良かったです。ホラー映画好きなら、要チェック! おすすめ!



『道化死てるぜ!』の良いところ

序盤で子供たちの無邪気さによる恐怖をコンパクトに描写し、その後、高校生になった主人公たちの日常が描かれています。この日常パートには工夫が施されていて、トラウマを背負っている主人公が幻覚を度々みてしまうんですね。この幻覚がホラー部分となっていて、本格的にストーリーが動き始めるまでに時間がかかっているにも関わらず、途中で飽きがこないようになっています。上手な構成で、ピエロの幻覚も、不気味で良い感じ。

笑わせる部分もありつつで油断していたのですが、ピエロが復讐するときの手法は、かなりエグいものでビックリ。まさに「どうかしてるぜ!」

主人公以外にも多くのティーンたちがいるにも関わらず、ピエロはあくまで復讐に徹しているため、無差別ではないところも、わかりやすくて良かったです。主人公たちを応援するんじゃなくて、ピエロを応援してしまうという、何とも不思議な感覚を味わいました。

ラストもB級ホラー映画ならではの洒落たエンディングでグッド!

いやぁ、とても面白いホラー映画でございました。



『道化死てるぜ!』の悪いところ

思いの外、グロ描写が凄まじいので、苦手な人は要注意です。かなり容赦ない。ピエロ容赦ない。

猫好きの人も、あるシーンがすごいので、観ない方が良いです。ぬいぐるみってことはすぐにわかるんですけど、やっぱり、ねぇ。

良くも悪くもB級映画なので、B級映画やZ級映画を見慣れていない人には、あまりオススメできないかな。B級映画好きなら、結構、楽しめると思います。



『道化死てるぜ!』のまとめ

しっかりと製作されているホラー映画。経緯を知っているだけに、素直に主人公たちを応援できないというのは、意外と斬新ですね。少しドジなピエロを、どうしても応援したくなってしまう、珍しい作品でした。

期待していなかったけれど、良質の映画に出会えて、大満足です。

ちなみに、エンディングには、ちょっとしたオマケがありますので、お見逃しなく!




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↓ここからネタバレあり。注意!↓





『道化死てるぜ!』ネタバレあり感想

ピエロは卵に自分の顔を書くという習慣は本当にあるのかどうか、わかりませんけれど、不死身で強烈な力を持つピエロにも、ちゃんと弱点があるというのは面白いですね。しかも、割っても、それだけでは不十分だという……。

ピエロも良い人間ではありませんでしたが、死んでいい人間ではなく、子供のいたずらで命を落とした可哀想な人と、私は感じました。ですので、ラストで主人公三人が生き残っても、そうでなかったとしても、どちらの展開でも、この映画は良かったんだと思います。製作陣は主人公たちを生き残らせる方で物語を展開しましたけれど。主人公たちも気がつけば、ピエロの人のように、あまり良い人間に成長していないというのは、なんとも皮肉だなぁって感じました。

個人的には、監督を変えたりして、シリーズ化して欲しい作品。けれど、ちょっと難しいかなぁ。



『道化死てるぜ!』のレビューや評価

ラストエンドロールは救われました

最後まで楽しめました!
ただ途中の子供達をピエロの鼻で探すところは??でした…

殺し方がそこそこグロくて、それだけは良かった。


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