滅亡へのカウントダウン。絶対の危機を乗り越えろ。

今回ご紹介する映画:『スター・トレック BEYOND』(原題「STAR TREK BEYOND」)
オススメ度:★★★★★(五つ星!)


予告編動画




『スター・トレック BEYOND』のあらすじ

エンタープライズ号の船長カークは、最新鋭の防衛都市に補給のため立ち寄る。今まで、ずっと亡き父親の影を追い続けてきたカークは、最近、自分の存在意義について悩んでいた。その事をスポックや他のクルーに相談できず、苦しむ日々。

突然、都市に謎の飛行物体が現れる。連邦も開拓していない外宇宙からやってきたその飛行物体から女性型異星人が現れる。ある銀河を調査中に事故が発生し、未知の惑星に不時着した仲間を助けて欲しいという。

カークはその話を聞き、すぐさまクルーを呼び戻す。そして、未踏の銀河と惑星に向け、エンタープライズを発進させる。

銀河を抜けると、突然、謎の異星人による襲撃を受ける。敵の圧倒的な数と連携、さらに未知なる予測不能の行動パターンによる攻撃に、エンタープライズは手も足もでない。カークはエンタープライズを捨て、クルーたちに脱出を促す。クルー全員の脱出を見届け、カークも脱出するが、エンタープライズは無残な姿となり惑星に落下。クルーも散り散りになったばかりか、ほとんどのクルーが敵に捕まってしまう。

カークや生き残ったクルーたちは、お互い連絡が取れないながらも、反撃に転じるべく、それぞれ行動を開始するのだった。




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J・J・エイブラムスが2009年から製作してきた新生スタートレックシリーズ完結編『スター・トレック ビヨンド』。

わたしは、スタートレックそのものには馴染みがないんですよね。テレビシリーズが地方テレビ局で時々オンエアされていたものを、たまーに見ていたくらい。印象としては、スターウォーズ以上の、様々な惑星人たちによるSFドラマというもの。

新しくスタートした今回のシリーズは、一作目と二作目『イン・トゥ・ダーク』の両方を鑑賞していました。二作品とも、初めてスタートレックに触れる人でも楽しめるSFアクションになっています。

けれど、個人的には「すごく面白い!」ってところまではいきませんでした。そんな感じでしたので、本作はあまり期待しないで映画館へ足を運びました。

今回、わたしが鑑賞したのは通常版です。3Dバージョンや4DXバージョンもあったんですが、今回は普通の2Dで見てみました。

では、『スタートレック ビヨンド』の感想を書いていくんだぜ?



『スター・トレック BEYOND』のスタッフとキャスト

スタッフ
製作:J・J・エイブラムス
監督:ジャスティン・リン
脚本:サイモン・ペッグ

キャスト
カーク:クリス・パイン
スポック:ザカリー・クイント
ウフーラ:ゾーイ・サルダナ
スコッティ:サイモン・ペッグ
ボーンズ:カール・アーバン
チェコフ:アントン・イェルチン
スールー:ジョン・チョー
イドリス・エルバ
ソフィア・ブテラ
ジョー・タスリム




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『スター・トレック BEYOND』の感想

個人的には、新シリーズで一番面白かったです。いや、もうMX4Dで、もう一回観てもいいかなと思うくらい。

どうして、ここまでわたしがハマったのか、正直、わかりません。監督や脚本は変わりましたけど、前二作と決定的に違うって部分は、あまりないように思うんですよね。

強いて挙げるとするならば、連邦の存在理念と敵の行動理念の対立がメインになっているからでしょうか。この部分は前二作では、それほど強く描写されていなかったんですよね。この対立構造が、わたしのハートをわしづかみしたのかもしれません。



『スター・トレック BEYOND』の良いところ

前二作同様、とにかくアクションシーンは派手ですし、格好良い。敵のパターン性のある攻撃には美しさと、おぞましさが共存しています。監督とシナリオが変わった事で、前二作とは異なる演出が施され、それが良い変化をもたらしています。ラストまで、どうなるのか、ハラハラドキドキの展開。とても良かったです。

アクションシーンは派手である一方、戦闘以外の静のシーンでは、バラバラになったクルーたちの人間関係を中心に物語が展開していきます。ここで、連邦の理念と敵の理念の対立が明確になり、グッと映画の世界へ引きずり込まれる。敵とエンタープライズ・クルーの会話で、敵が何を目指しているのかが、はっきりするとともに、連邦と同様、絶対に揺るがない信念が明らかになるため、カークたちは勝てるのかという感じで不安を煽り、次のアクションシーンに繋げていて、映画を面白くしています。

本シリーズでは、主人公のカークだけではなく他のエンタープライズのクルーたちも活躍します。特に、本作では、拿捕されていないクルーの活躍がなければ、敵に勝つ事はおろか、立ち向かう事さえできないという状況に追い込まれています。他のクルーたちが、それぞれのキャラクターを上手に出しながら、危機を乗り越えようとしているので、さらに映画を面白く感じる事ができます。

一方で、前二作で圧倒的な存在感を放つスポックの恋人は、今回は敵との交流をメインにしているため、目立った活躍はしていません。そのかわり、本作に登場する異星人ヒロイン二人がすごく格好良い。二人ともアクションシーンがすごくて、けれど、キュートなところもある。この二人の存在が、本作の面白さを、より一層、演出していました。



『スター・トレック BEYOND』の悪いところ

場面の切り替えがすごくて、鑑賞していると、すごく疲れますね。アクションシーンにおける情報量の多さは、『フォースの覚醒』以上でした。映画に没入してしまうと全く気にならないんですが、ノレないと、しんどいですね。


『スター・トレック BEYOND』のまとめ

予想以上に面白い映画でした。昔のスタートレックを知らないからかもしれないですけどね。

新シリーズを見ている人は映画館でチェックして欲しい作品。ド派手なアクションシーンは、やはり映画館の大画面で堪能して欲しいです。




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『スター・トレック BEYOND』ネタバレあり感想

連邦の「平和と共存」、敵の「戦いこそが種を強くする」という決して交わる事のない理念のぶつかり合い。これは存在のぶつかり合いといっても良いですね。もしここで倒れたら、今まで散っていたものやこれから散るものたちの存在そのものが否定される。だからこそ、命を賭して戦うのだという強い意志が、ヒシヒシと伝わってきました。

前二作では、ここまでの死闘はなかった訳で、存在をかけて戦うというテーマは、心にグッとくる、何か引っかかるものがある主題なんですね。

どちらが正しいとか、間違っているとか、そういうレベルのものではないので難しい事ですが、だからこそ、考える価値があるんだと、本作を鑑賞し、振り返ってみて、そう思いました。



『スター・トレック BEYOND』のレビューや評価

アクションや戦闘シーンだけでは、スタートレックらしさがでてきません。ラストの難敵を撃退するアイデアは非常によかったですが、本作も残念ながらスタートレックのブランドを使ったSF大作としか言えない作品になってしまっていると思います。
営業面を考えると仕方ないのかもしれませんが、もっと各キャラの内面を描きこんで欲しかったですね。

今回は「居場所を見つける」「家族になる」というテーマを「孤立と団結」というディベートの枠で語っていく物語です。あとはそこにハイスピードアクションとイイ感じのギャグとシリーズへのオタク的リスペクトがてんこ盛りって構成です。


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