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今回ご紹介する映画:『ザ・バニシングー消失ー』
原題:『SPOORLOOS』
製作:1988年オランダ/フランス
日本公開日:2019年4月12日公開
上映時間:106分
オススメ度:★★★★四つ星




予告編動画





あらすじ

旅行で別荘に向かっていたレックスとサスキア。ふたりはオランダからフランスにやってきた。

道中、険悪なムードになりながらも、仲直りし、途中でドライブインに立ち寄る。長い運転で疲れたレックスに休憩をとってもらおうと、サスキアは飲み物を買いにひとりで売店へ入る。

車の側でサスキアを待っていたレックスだったが、一向に戻ってこないサスキアを心配し、売店に入るとサスキアの姿はなかった。

そして、レックスは突然失踪したサスキアの捜索を開始する。

3年後。サスキアの行方は、未だに知れないのだった。




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どーも、四十郎のおっさん999です。

先日、シネマート心斎橋にて、映画を2本はしごしました。

1本目は『ヘンリー』。2本目は今回感想を書く『ザ・バニシングー消失ー』です。

2本ともサイコ・サスペンスであり、サイコ・ホラーともいうべき作品でして、古くから映画を観ている方であれば、見覚えのある作品ではないかと思います。

両作品とも、すでに一度DVD化されている作品で、もしかしたら、レンタルで観る事、あるいはレンタル落ちで入手可能かもしれません。

2本とも、1980年代に制作された映画で、この『ザ・バニシング』はアメリカでリメイクもされている作品です。

今回、『ザ・バニシング』が日本で初めて劇場公開されるという事で、「それだったら、せっかくの機会だから見に行くか!」と決心して、シネマート心斎橋まで足を運びました。ちなみに本作の劇場公開を記念して『ヘンリー』も映画館で記念上映する事になったみたいです。

そんな訳で、「スタンリー・キューブリックが慄いた」という情報しか持たないまま、『ザ・バニシングー消失ー』を鑑賞した、おっさんのネタバレなしの感想を、今回は書いていきます。




今回利用した映画館

シネマート心斎橋




スタッフ

監督:ジョルジュ・シュルイツァー
製作:ジョルジュ・シュルイツァー、アンヌ・ロルドン
原作:ティム・クラッベ  
脚本:ティム・クラッベ、ジョルジュ・シュルイツァー
音楽:ヘンニ・ヴリエンテン




役名:出演者

レイモン・ルモン:ベルナール・ピエール・ドナデュー
レックス・ホフマン:ジーン・ベルヴォーツ
サスキア・ワグター:ヨハンナ・テア・ステーゲ








本作について

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この『ザ・バニシング―消失―』は、あの巨匠スタンリー・キューブリック監督が3回鑑賞して「今まで観たなかでもっとも恐ろしい映画だ」と評した映画なのだそうです。

1988年にオランダで公開され、そして30年の時を越えて、ついに日本で初公開となります。ちなみに、過去にビデオやDVD化はされているので、鑑賞している人は鑑賞しているかと思います。(ちなみに現在はDVDの販売はしていない様子)

上映期間と上映館は限られているので、興味あって機会がある方は、ぜひ時間を調整して映画館へ足をお運びました。




おっさんのネタバレなし感想

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淡々と進行する物語。

必要最低限の描写しかないため、ストーリー的な物語もなく、気を抜くと脈絡のない展開についていけなくなる。そんな不思議な映画です。

とにかく観客にイマジネーションを「強要する」という、奇妙なシナリオのため、人によって、恐怖を感じるポイントが異なる、独特の持ち味が特徴でございます。

わたしは最後まで面白く鑑賞する事ができましたけど、人にオススメするかと問われると、首を横に振るでしょうね。

決して楽しい映画ではありませんし、映像は文学的ともいえるほど、物語を捉えている訳ではない。全てが暗示的に描かれているため、これは人におすすめするような作品ではないですね。




良いところ

究極の雰囲気映画

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盛り上げようと思えば、いくらでも盛り上げる事ができるのに、それをせず、ひたすら淡々と犯人、そして被害者の恋人の日々を描く事に全力を注いでいる点が、とにかく凄い。

物語は地味で、ゆっくりと進行していく上に、時系列がわかりにくい構成になっているので、究極の雰囲気映画といえます。

この作品全体を支配している空気感を受け入れないと、最後まで鑑賞できないという、かなり風変わりな作品。

それでいて、しっかりと怖いので、個人的には、ほぼパーフェクトな作品といえます。




悪いところ

とにかくはっきりしない

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先程も書きましたが、この映画、時系列が前後していて、ちょっとわかりにくい作りになっています。

素直に鑑賞していると、すぐに気付く事はできますが、それに気づかないで鑑賞し続けると、大変なストレスになります。

それに加え、色んな意味で、はっきりと描写しないという特徴が本作にはあります。

とにかく事実を「暗示する」事に特化した作品で、はっきりして欲しいという方には、およそ耐えられない映画ではないかと。

一癖ある映画というのは数多くあります。しかし、本作は一癖どころではありません。しかも、ひとつひとつの癖がやたらと主張してくる。

そのため、この映画、かなり人を選ぶ作品になっています。




今回のネタバレなし感想のまとめ

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ぶっちゃけ、映画館にはお客さん、ほとんどいないだろうと思っていたのですが、なんと9割近く席が埋まっていました。いやぁ、みんな好きですなぁ。

不気味で不可思議な映画なのですが、妙な満足感のある映画。興味のある方は、一度、チャレンジしてみてください。




という事で、今回は『ザ・バニシング―消失―』のネタバレなし感想でした。

それでは、今日はこの辺で。

しーゆー!




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【ネタバレあり感想】



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