2016年の1月に発売された、白石晃士監督の著書『フェイクドキュメンタリーの教科書: リアリティのある“嘘"を描く映画表現 その歴史と撮影テクニック』を2月に購入し、先週から読み始めました。

パート終了と午後の整体の空いている時間を使って読んでいたのですが、なかなか面白い本でした。



フェイクドキュメンタリーの教科書: リアリティのある“嘘
using あまらく


白石晃士監督の作品は、あまり鑑賞していないんですよね。

『ボクソール』や『テケテケ』『シロメ』『ノロイ』などは鑑賞しているのですが、代表作である『戦慄怪奇ファイル コワすぎ』シリーズは未鑑賞なんです。

白石晃士監督は、当たりもあれば、ハズレもある、結構振り幅の大きい人っていうイメージだったんですが、ちゃんと一本の筋の通ったクリエイターであるということが、この本を読んでわかりました。





白石晃士監督のファンの人が読むと勿論面白いはずです。

しかしながら、私が思う一番読んで欲しい人は、これから映像に携わろうとしている人や、プロではなくアマチュアで映像クリエイターをやろうと考えている人たちです。

できれば、中学生や高校生、大学生あたりに読んで欲しい。

高尚な映画を作るのは良いのですが、お金になるのはエンタメですからね。エンタメが作れて、お金になれば、自分の趣味全開の映画も作れますし。



本の中でも書かれていますけど、今は、iPhoneやスマホで動画が撮影できるじゃないですか。

それで、簡単な映画って作れてしまうんですよね。

この本を教科書にして、より多くの映像クリエイターが登場することを楽しみにしています。

YouTubeやニコニコ動画で配信したら、面白いですよね。



この本には、白石晃士監督がiPhoneで実際に撮影した、約15分程度の短編映像『白石晃士の世界征服宣言』がDVDに収録されて付属されています。

そして、本編映像に加え、メイキングも収録されているんですね。

このメイキングが面白い。

さらに言うなら、編集という作業について説明しているコーナーも収録されています。

この編集についての解説は、とても面白いですよ。

実際に鑑賞した白石晃士監督の短編映像を元に解説しているから、すごくわかりやすい。

また白石晃士監督の手法も、余すことなく説明しているから、これから映像を作るぞ!っていう人には、とても参考になる内容です。



軽い気持ちで読み始めた本なんですが、いやはや、面白い面白い。

映画好きなら、一読することをお勧めします。

はじめに、フェイクドキュメンタリーについての歴史の解説もあるので、この本を元に、鑑賞していない映画を見つけるのも、また楽しいですな。



すごく高尚なことは書かれていない、読みやすい本でした。

大きいサイズなので、ちょっと読みにくいですけど、映画好きなら、読んでみてはいかが?




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