お前の生肉が欲しい。。。



今回ご紹介する映画:『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世紀』
原題:『NIGHT OF THE LIVING DEAD』
製作:1990年アメリカ
上映時間:1時間30分
オススメ度:★★★★☆(四つ星!)


予告編動画





『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世紀』のあらすじ

兄とともに母親の墓参りにやってきたバーバラは、そこで奇妙な人々に襲われる。バーバラを守ろうとした兄は墓石に頭をぶつけてしまい、絶命。バーバラは近くにあった家に逃げ込む。その家でも不気味な男に襲われるバーバラ。家から出たその時、人をはねながら、猛スピードで家に近づく車があった。家の前で車を停めると、中からベンと名乗る男性が現れる。町からやってきたベンによると、何らかの理由で死者が蘇り、人々を襲っているらしい。一体なにが起きたのか。家の中にいるゾンビを倒し、二人は家に立てこもる。他の生存者とも合流したバーバラは、果たして、この絶望的な状況から生きて抜け出す事ができるのか?



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もう何回鑑賞したか、わからないくらい、子供の頃から見ている映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世記』。オリジナルの『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』は、たぶん見ていなくて、最初に本格的に真剣に自分から鑑賞したゾンビ映画が、この作品でした。子供ながら、ゾンビが不気味であった事や、人の本性の恐ろしさ、グロ描写はあるけれどそんな演出だけに頼らずちゃんとエンタメ映画として成立させているなど、とてもクオリティーの高い作品だと思っていました。昔は、テレビで放送してんですよねぇ。今は、もうオンエアできないかな??

さてさて、Netflixで配信していたので、反射的に視聴してしまいました。そういえば、このブログをスタートしてからは、まだ鑑賞していませんでした。

という事で、今回は『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世記』の感想を書いていくんだぜ?




今回利用した動画配信サービス

Netflix ネットフリックス



『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世紀』のスタッフとキャスト

監督:トム・サヴィーニ
製作:ジョン・A・ルッソ、ラッセル・ストライナー
製作総指揮:メナハム・ゴーラン、ジョージ・A・ロメロ
脚本:ジョージ・A・ロメロ
撮影:フランク・プリンツィ
音楽:ポール・マックローグ

出演者
ベン:トニー・トッド
バーバラ:パトリシア・トールマン
トム:ウィリアム・バトラー
ジュディ:ケイティ・フィナーラン
ハリー・クーパー:トム・トールズ
ヘレン・クーパー:マッキー・アンダーソン
サラ・クーパー:ヘザー・メイザー
ジョニー:ビル・モーズリー




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『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世紀』の感想

いやぁ、今観ても、普通に面白い映画ですねぇ。今の派手なゾンビ映画を見慣れている人には物足りないかもしれないですが、B級映画の規模で、世界の終末を上手に描写していて、また人の浅ましさも出ている、オススメの作品です。



『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世紀』の良いところ

本作の最大の特徴は、いきなりゾンビが登場している事。最近のゾンビ映画だと、ウィルスなどの理由が登場する訳ですが、本作ではそのような理由が登場しません。ここが本作のとても良いところ。ゾンビという未知の存在の怖さを描写する点に重点を置き、襲われたら終わりという絶望感を上手く引き出しています。

ゾンビについては動く死体なので、動作は緩慢。少数であれば切り抜ける事ができるけど、数が増えればかなり不利になるという、最近の作品では、あまり見ない設定となっています。この設定により、主人公のように、早々に家屋を脱出して、もっと別の場所へ移動しようと考える人と、家に立てこもって救助を待つ人の対比・対立を見事に描いていました。正体不明のものに恐れ慄くだけでなく、冷静に観察して立ち向かう事の大切さも描写されています。

ゾンビ作品ではありますが、ゾンビを通じて「人」を描くのが、ロメロのゾンビです。本作でも、言い争う人の醜い様子や生者の恐ろしさも、ちゃんと映し出していました。当時の世相を反映して、ロメロは、オリジナル版とは多少異なる脚色にしたらしいのですが、これほど見事なリメイク作品も珍しい。リメイク映画の数少ない成功例のひとつですな。

いろんなゾンビ映画を見ていますが、やはり本作のゾンビは一味違います。もし、本当にリビングデッドが現れたら、こんな感じなのかもしれないと思うからこそ、だからかもしれません。不気味で怖い。




『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世紀』の悪いところ

最初にも書きましたけど、ゾンビ映画としては、今では地味な部類になります。それほどグロ描写もありませんし、ゾンビの造形ですごく特徴的な者も現れませんし。けれど、ゾンビ映画、ホラー映画が好きであれば、ぜひとも、チェックしてほしい、しなければいけない名作です。



『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世紀』のまとめ

90分しかないし、起承転結がしっかりしているので、非常に見やすい映画です。手軽に楽しめるゾンビ映画。にも関わらず、なにか、心にずっしりくるものがある。そんなホラー映画のお手本のような作品です。

地味なホラー映画でも大丈夫という方で、まだ鑑賞していない方には、強くオススメしたい、そんなゾンビ映画です。




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↓ここからネタバレあり。注意!↓





『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世紀』ネタバレあり感想

ゾンビたちよりもラストで描かれる、生存者たちによるゾンビへの蹂躙が、個人的にはショッキングでした。実際、そういうものなのかもしれませんが、このシーンを見ていると、戦争と重なってしまうんですよね。

キングコング 髑髏島の巨神』で、「戦争を経験すると、以前の自分ではいられない」というようなセリフが登場します。戦争は否応なしに戦争参加者の価値観を変えてしまうものなのでしょう。今回のゾンビ騒動を経験した人たちは、自分たちの価値観が変わってしまい、ゾンビに対し、色々と酷い事ができるようになったのかもしれません。

後味の良い映画ではないのですが、なぜか、満足感のある、不思議な作品です。さすがはロメロ、といったところでしょうか。




『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世紀』のレビューや評価

カラー版にしたことにより、ゾンビのメイクが格段に恐怖の度合いを増している。
それと同時に残酷描写も多く、血の色が見えることでもはや安心できない世界観になっている。
ゾンビ映画特有の結局は人間たちの争いが火種という視点も忘れてはいない。

一番面白かったところは、クーパーの娘がゾンビ化してトチ狂ったクーパーに援護射撃されながらバーバラに襲いかかるシーン。噛み付こうと口を大きく開けて歯を剥き出すと、その歯、歯列矯正の金具が付いててゾッとしました。そういう細かい工夫が全編に見られて、これが初監督作とは思えないトム・サビーニ監督の気配りの演出力が素晴らしかったです。

結構面白い


YAHOO!JAPAN映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世紀