裁きの場において、
悪人はその罪の代償を払う。


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『デッド・ノート / デス・ノート』(原題:LET US PREY)

予告編動画




今回は、邦題がちょっとややこしくなった映画『デッド・ノート / デス・ノート』の感想を<ネタバレあり>で書いていきます。これから鑑賞予定の人など、未見の方は、今回はスルーでお願いします。

↓ネタバレなし感想↓


『デッド・ノート / デス・ノート』のあらすじ

幼いころに監禁事件に巻き込まれた経験のあるレイチェルは大人になっても当時の悪夢にうなされていた。彼女は警察官になり、ある田舎町の警察署に赴任することになった。警察署に向かう途中、妙な男が自分を見つめているのに気付くが、猛スピードで街中を走っていた車に男ははねられてしまう。レイチェルは運転手を外に出し、状況を確認するが、男はいない。彼は一体どこに行ったのか?レイチェルは釈然としないまま、運転手を連行する。

外で見回りをしていた警官二人に連れられて、あの男が警察署に現れた。男は一言も言葉を発しない。医者を呼び、医者が男を診察している最中、急に医者が男に襲いかかる。「知っているのか?!」と意味不明な言葉を発しながら暴れる医者を留置場に運び、男もまた留置場に拘留するのだった。

男の指紋を調べると、男はすでに亡くなっていた。彼は一体何者なのか。男の持っていた手帳を覗くと、さまざまな名前が記入されていた。調べてみると、手帳に書かれている名前の人物たちは、すでに亡くなっている。嫌な予感を抱くレイチェル。

一方、留置場にいたDV教師が突然、鉄格子に頭を叩きつけるという行動にでる。慌てふためく留置場にいる面々。騒ぎを聞きつけたレイチェルは、あまりにも異様な光景に呆然とする。一体何が起きているのか。そして、罪人たちへの裁きが始まるのだった。



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『デッド・ノート / デス・ノート』の概要

アカデミー賞に輝いた『プライベート・ライアン』、『ブレイブハート』を手がけたジェリー・ジョンソンがスペシャルエフェクトに参加した、サバイバルスリラー。

ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭でシルバー・メリエス賞を受賞。シッチェス・カタロニア国際映画祭では金賞にノミネート。ポルト国際映画祭では作品賞にノミネート。さらにはトロント・アフターダーク映画祭で観客賞を受賞。モリンス・デ・レイ・ホラー映画祭で観客賞受賞と、多くの映画祭で高い評価を獲得した、大注目のB級ホラー映画です。

独自の世界観と、容赦無いバイオレンス描写により、一度ハマった観客を夢中にさせる、独特の味わいある映画。



『デッド・ノート / デス・ノート』のスタッフとキャスト

スタッフ
監督:ブライアン・オマリー
脚本:デヴィッド・ケアンズ、フィオナ・ワトソン
SFX:ジェリー・ジョンソン

キャスト
ポリアンナ・マッキントッシュ
リーアム・カニンガム
ハンナ・スタンブリッジ
ダグラス・ラッセル
ニール・グレイグ・フルトン



『デッド・ノート / デス・ノート』の後半がすごい

後半のランボーのような怒涛の展開はすごいです。妙ちきりんな姿で現れた巡査長は、片っ端から、警察署で生き残っている人々を襲撃してきます。まさか、こんな展開になるとは、夢にも思いませんでした。爆笑しましたよ。

さらに、ちゃんとホラーとしての怖さも備えているため、本当に良くできたシナリオだし、この映画で監督デビューとは思えない手腕です。この後半の展開があるからこそ、B級雰囲気ホラーではなく、普通に面白いB級ホラー映画に仕上がったのでしょうね。

前半の物語をみて、この展開をイメージできる人は、そうはいないでしょう。巡査長役の役者さんも、ノリノリで、見ていてハラハラドキドキだけど、楽しい展開でした。



『デッド・ノート / デス・ノート』に登場する謎の男

この映画では、謎の男の正体については、結局のところ、語られることはありません。わかっていることは、かなり前に亡くなっているということ。彼は、人間をジャッジするために現れた最後の裁判官のような存在なのでしょうか。罪を犯したものは相応の償いをしなければならないという運命を象徴しているかのような存在ですね。

ひき逃げして留置場に入れられている若者にはチャンスがあり、チャンスを活かすことができれば、今回の死の連鎖から逃れられたかもしれないのに、彼は、そのチャンスを活かすことができませんでした。

下衆の極みである登場人物たちの所業が明らかになるにつれ、同時に人間の弱さのようなものを描写しているのは良かったです。

ラストの主人公レイチェルと男がくっつくのには驚きました。しかし、考えてみれば、法律では裁けない、守れない人の存在をレイチェルは知っているわけで、この男は、本来なら不可能な事でも達成する事が可能なわけで、しかも、過去に自分を救ってくれた存在。いろいろな感情があってもおかしくないかと妙に納得。それにしても、変わったラストです。

レイチェルが謎の男に見初められる形で終劇となるわけですが、ユニークなのが、人を超越しているはずの男も、人間の女性であるレイチェルを欲していたという点。人ではないけれど、人であることを捨てきれない男の存在は、結局、なんなのか。さまざまな想像を膨らませる事ができる、良い終わり方です。

これから主人公レイチェルは、この男と一緒に、法律では裁かれないような人々を裁いていくのでしょうかね。



『デッド・ノート / デス・ノート』のレビューや評価

とにかく謎の男を演じたリアム・カニンガムの得体のしれない不気味ででも渋い存在感と演技が最高でしたね。終始謎めいて得体が知れないんですが、ラストで主人公に言う「君がいないと凍えそうだ」というセリフがなんか人間味を感じさせて面白いです。

世界三大ファンタスティック映画祭で「第2のジョン・カーペンター到来」と絶賛されたそうですが、どちらかというと殺戮シーンなどはイタリアン・ホラー作家のダリオ・アルジェントやルチオ・フルチを彷彿とさせました。
序盤はやや冗長だし、後半にはある人物が“怒りのアフガン”か“八墓村の祟り”かという出で立ちで登場しますが、失笑もの(^^;
まあ飽きることはなかったし、最後まで見ると『エンゼル・ハート』や『ナインスゲート』のような雰囲気を醸し出していて、長編デビュー作としては上々の出来です☆

人間の悪魔性のヤバイ系の映画ですね。
ことが動き出してからの緊張感が凄くあって、おもしろかった。
そんな展開って、ちょっと驚いてドキドキ。
不安にさせる音楽もいい。
なかなかの映画でしたね。

by YAHOO!JAPAN映画



『デッド・ノート / デス・ノート』のまとめ

結構楽しめるB級ホラー映画でした。説明があまりなく、観客に解釈を委ねる作品になっているのですが、重厚な映画ではなく、ラフな感じで楽しめるB級映画です。手軽に変わった雰囲気のホラーを楽しめるということで、なかなかの良作。

B級映画が好きな人には、オススメできますね。



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