覗くな。狂うぞ。

今回ご紹介する映画:『マウス・オブ・マッドネス』(in the MOUTH of MADNESS)
オススメ度:★★★★★(五つ星!)


予告編動画




『マウス・オブ・マッドネス』のあらすじ

猜疑心の強い保険調査員のジョン・トレント(サム・ニール)は、出版社のジャクソン・ハーグロウ(チャールトン・ヘストン)に、失踪したベストセラー作家サター・ケイン(ユルゲン・プロノフ)の行方を捜して『マウス・オブ・マッドネス』の原稿受け取るよう依頼される。そしてケイン担当の編集者のリンダ・スタイルズ(ジュリー・カーメン)とともに捜索するうちに、ケインの小説に出てくる架空の町ホブス・エンドにたどり着く。そこで二人は現実を自由に変え、人類を滅ぼそうとするケインの野望を知るのだった…。

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事ある毎に、なぜか観たくなる映画ってありますよね。私の場合、ジョン・カーペンター監督の『マウス・オブ・マッドネス』が、そんな作品のひとつです。1994年に製作され、1995年に日本公開した本作。私は当時、ビデオで鑑賞した記憶があります。その後、5年ほどの周期で、なぜか鑑賞している、不思議な魅力のある映画です。

インターネットが普及してから知ったのですが、この映画は、H・P・ラブクラフトの<クトゥルフ神話>をモチーフにした映画なんですね。私は、機会があれば、クトゥルフ神話をぜひ読みたいのですが、残念なことに、今のところ、縁がなくて読んでいません。おそらく、このクトゥルフ神話、私好みの話のはず。他にもクトゥルフ神話をモチーフにした映画などは、割りと好きだったりします。

ジャンルはホラー映画に分類されているんですが、この映画を観てみると、普通のホラー映画ではないと感じます。小説でいうならば、怪奇小説に近い雰囲気があります。

玄人向けの映画で、好き嫌いがはっきりする映画。それにしても、今観ても、この映画で描写される不気味な空気感は、今でも不安になります。

ちなみに、今回は、DVDやBlu-rayで鑑賞したのではなくdTVで視聴しました。ブルーレイは、割りと安価で販売されています。ああ、手元に置いておきたい!!



『マウス・オブ・マッドネス』のスタッフとキャスト

スタッフ
監督・音楽:ジョン・カーペンター
脚本・製作総指揮:マイケル・デ・ルカ
音楽:ジム・ラング
撮影:ゲイリー・B・キッビ
編集:エドワード・A・ワーシルカ・Jr.

キャスト
ジョン・トレント:サム・ニール
リンダ・スタイルズ:ジュリー・カーメン
サター・ケイン:ユルゲン・プロホノフ
ジャクソン・ハーグロウ:チャールトン・ヘストン
ウレン博士:デビッド・ワーナー
ピックマン夫人:フランセス・ベイ



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『マウス・オブ・マッドネス』の感想

個人的には、正直なところ、ジョン・カーペンター監督作品で、一番好きな映画なんですよ。すごく面白くて、ラストまで一気に観てしまう。ストーリーもさることながら、主人公を演じるサム・ニールの演技が大好きなんで、余計に面白く感じるだと思います。

クリーチャーを見せすぎず、ただ、ひたすらに不気味なシーンを重ねていくことにより、観客の不安を煽る、カーペンター監督の演出が、もう最高です。さすが帝王といったところ。

ホラーだけでなく、現実か夢かというミステリー要素もあるので、いろんな面を持つ、不思議な作品です。



『マウス・オブ・マッドネス』の良いところ

クリーチャーがバンバン登場する訳ではなく、登場キャラクターたちが、どことなく不気味で、そんなキャラクターたちの所作がどこかおかしくて、不安感がゆっくりと芽生えてくる演出。そして、びっくりさせるシーンで恐怖を描いていないため、地味なシーンであるにも関わらず、むしろ、それが魅力になっています。

また、細かくみてみると辻褄がちょっと合わない部分もあるのですが、それさえも逆手に取るような演出やストーリー構成も、また魅力。パズルのピースがはまっていないが故に、ちょっとした違和感を感じさせているんですね。『マウス・オブ・マッドネス』、不思議な吸引力があります。

ストーリーはシンプルなはずなのに、倒錯系の物語のため、複雑に感じます。これは、人によって捉える意味や解釈が異なるから複雑になってしまうのかもしれません。いろんな議論ができる、観念的な映画という側面もあります。

映画好きなら、きっと気に入る映画ですね。



『マウス・オブ・マッドネス』の悪いところ

クトゥルフ神話をモチーフにしているからといって、ぐちゃぐちゃベチョベチョのクリーチャーを期待しないように。クトゥルフ神話を下地にした、ホラー・ファンタジーなので、ご注意を。クリーチャーは登場するのですが、割りとシンプルにチープな感じに仕上げています。むしろ、登場させなくても良かったかもしれませんけどね。

この映画は、一過性の恐怖ではなく、じわりじわりと侵食する恐怖を楽しむ映画ですから、「おおっ!怖い、怖い!!」って言いながら、怖がりたいという人には、不向きな作品です。



『マウス・オブ・マッドネス』のまとめ

個人的には、大好きな映画で、みんなにオススメしたいのですが、残念ながら、この映画を楽しめる人って、それほど多くないのではないかな。ハマると、すごく面白い映画なんですけど、ハマらないと、本当につまらない映画。一風変わった映画をお探しであるなら、一度、チャレンジしてみてください。


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↓ここからネタバレあり。注意!↓






『マウス・オブ・マッドネス』ネタバレあり感想

ラスト、主人公がポップコーンを持って、映画館で『マウス・オブ・マッドネス』を鑑賞するというのは、なかなかユニークです。バッドエンドであるにも関わらず、この映画のラストに相応しい結末ですね。ほぼ誰もいないのに、なぜかポップコーンを片手に持っているという、この摩訶不思議なシーン含めて、いろいろと深読みできてしまう作品でした。

どこまでが現実で、どこまでが妄想なのか。全てが夢であり、全部リアルだったのか。主人公がサター・ケインの手によって作られた人間のため、そのあたりもあやふやであるのが、とても良いですね。

いろんな意味で、はっきりしない作品なんですが、なんともいえない魅力を持っている不思議な映画です。



『マウス・オブ・マッドネス』のレビューや評価

自らが生み出した作品で見る者、読む者、聞く者、感じる者をどうにかしてしまいたい。それは作家なら誰しもそう一度は思うことです。それを表したのが本作です。ラブクラフトの影響も見られますが肝心なのは観客を狂わせたいこの一心なのではないでしょうか。

「物体X」的なものをあえて見せないほうがよいのだが、なぜ出してしまうのか。
老婆の正体ですらぼかしたりせずしっかり見せてしまっているし、なんだかわざと奥行きを減らし、より浅くより陳腐になるように積極的に舵取りをしているように感じた。

古い作品なので、特殊効果としては今のVFXと比べれば見劣りするが、それでも中々のものだと思う。
この映画は”もっと大きな物語のワンピースに過ぎない”とも言える。そして、デカルトの「我思う、ゆえに我あり」という有名な言葉を想起させるが、、それすら否定させる様な物語である。


YAHOO!JAPAN映画『マウス・オブ・マッドネス』