僕の兄は、クローゼットに**を隠してる。
今回ご紹介する映画:『ファウンド』
原題:『FOUND』
製作:2012年カナダ
上映時間:103分
オススメ度:★★★★☆(四つ星!)
予告編動画
「未体験ゾーンの映画たち2017」で上映されていた、風変わりな映画『ファウンド』。このブログでも紹介した事がありましたけれど、DVDをレンタルして鑑賞しましたよ。
史上最も美しい低予算スプラッター映画『ファウンド』の予告編
無名のスタッフと無名のキャストによって、約8,000ドルで製作されたホラー映画『ファウンド』は、賛否がものすごく分かれる作品で、低予算というより自主制作むき出しの映像画質は、観る人を相当に選んでしまう怪作です。
原作の小説が元々あり、それを2012年に映画として製作。5年の時を経て、ついに日本に上陸しました。
という事で、今回は『ファウンド』の感想を書いていくんだぜ?
原作・脚本:トッド・リグニー
制作・撮影:レヤ・タイラー
出演者
ギャビン・ブラウン
イーサン・フィルベック
フィリス・ムンロ
ルーイ・ローレス
アレックス・コギン
他
昨今の映画では珍しく、潔いくらいのスプラッターシーンがありますので、そのあたりで観る人を選ぶ作品ではあるんですが、ゴア描写ばかりの作品ではないので、観やすいスプラッター映画といった感じ。
わたしは、結構、好きな類の映画で、少年の微妙な心情をホラー映画というものを通じて、上手に描いたなぁといった感じです。けっして、万人にはオススメしない作品ではありますが、ホラー映画が好きでスプラッターに耐性があり、さらに主観的に映画を楽しむ人であれば、チャレンジしてみて損はないかもしれません。
物語展開は地味で、一見すると盛り上がりがなく話が進んでいないように思えますが、マーティの視点から映画を見てみると、ちゃんとストーリーは進んでいます。また彼にとっての大事件もちゃんと存在するため、盛り上がりもちゃんと配置されているんですよね。主観的な映画の見方をしていると、このあたり、ちゃんとわかります。逆に客観的に映画を鑑賞するスタイルの人には、このあたりの微妙な変化を捉える事ができないと思います。
劇中作の「ヘッドレス」は、スプラッター映画そのままで、かなりエグい内容なんですが、その劇中映画が伏線になっているし、地味なマーティの物語の中でスパイスとして機能しております。
無名のキャストたちのお芝居は、お世辞にも上手とはいえません。しかし、この上手ではないお芝居が、本作の雰囲気に妙にマッチしておりまして、特に気になる事はありませんでした。
物語の奇抜さを優先するのではなく、いろんなジャンルをミックスし、低予算・自主製作性を上手く活かす事に重きを置いたB級映画です。
盛り上がりがないのと、キャラクターの背景が全く描写ナッシング状態なので、説明欲しい人にとっては苦痛。一応、映画を観ていると、推測できるような感じになっているんですが、はっきりとした描写はないので、整合性が欲しい人にはオススメできない映画です。
ホラー映画というよりはスプラッター・ムービー。さらに純粋なスプラッター映画ではないので、色んなジャンルに対しての耐性がないと鑑賞できない、かなりクセのある映画でございます。予告編を観てみて、鑑賞するかどうか、判断してください。ちなみに、ゴア描写、結構エグいですぜ。
宣伝文句に「イット・フォローズを越えた!」という文字がありましたけど、さすがにそれは言い過ぎ。『イット・フォローズ』の方が、遥かに完成度は高い。けれど、製作の環境が全く異なっているので、比べる事がそもそも間違っているんですけどね。
この記事がイイネ!と思ったら下のブログランキングボタンをクリックして頂けると嬉しいです☆
人気ブログランキングへ
↓ここからネタバレあり。注意!↓
拘束されたマーティの隣に、それぞれ父親と母親の生首が置かれ、その生首には目玉がえぐり取られている。凄惨なシーンでありながら、スプラッター映画とは思えない、なんともいえない<美しい>場面に仕上がっています。おそらく、監督はこのシーンを撮りたいがために本作を製作したんじゃないかな??
劇中で流れる架空のスプラッター映画「ヘッドレス」の変態的な描写も、いきすぎていて、かえって綺麗に見えてきます。なんとも不思議な映画でございましたな。
個人的には、正直、DVD購入を検討したい映画。それくらい、なんかどストライクな映画でした。なんともいえない魅力がありますなぁ。
YAHOO!JAPAN映画
今回ご紹介する映画:『ファウンド』
原題:『FOUND』
製作:2012年カナダ
上映時間:103分
オススメ度:★★★★☆(四つ星!)
予告編動画
『ファウンド』のあらすじ
11歳の少年マーティ。学校ではいじめられ、両親も不仲。そんな彼の楽しみは、家族の秘密をのぞき見すること。
お母さんの秘密は、ベッドの下に隠されたラブレター。お父さんの秘密は、車庫の奥のヌード雑誌。
だからお兄ちゃんが、クローゼットに生首を隠していても変じゃない。時々変わる生首を、人知れず取り出しては眺めるマーティ。
しかしある晩、いつものようにクローゼットを探るとそこには同級生の首が…。僕が秘密を知ってること、お兄ちゃんが気付いたかもしれない…。
(Amazon)
「未体験ゾーンの映画たち2017」で上映されていた、風変わりな映画『ファウンド』。このブログでも紹介した事がありましたけれど、DVDをレンタルして鑑賞しましたよ。
史上最も美しい低予算スプラッター映画『ファウンド』の予告編
無名のスタッフと無名のキャストによって、約8,000ドルで製作されたホラー映画『ファウンド』は、賛否がものすごく分かれる作品で、低予算というより自主制作むき出しの映像画質は、観る人を相当に選んでしまう怪作です。
原作の小説が元々あり、それを2012年に映画として製作。5年の時を経て、ついに日本に上陸しました。
という事で、今回は『ファウンド』の感想を書いていくんだぜ?
『ファウンド』のスタッフとキャスト
監督・脚本・編集:スコット・シャーマー原作・脚本:トッド・リグニー
制作・撮影:レヤ・タイラー
出演者
ギャビン・ブラウン
イーサン・フィルベック
フィリス・ムンロ
ルーイ・ローレス
アレックス・コギン
他
『ファウンド』の感想
ホラー映画というよりは、少年の思春期における葛藤を描く、ジュヴナイルムービーです。ヒーローと怪人の紙一重具合が半端ではない怪作。主人公であるマーティはグラフィックノベルと呼ばれるアメコミを書いていて、けれど、その漫画に登場するヒーローは、ホラー映画における怪人の立ち位置。このあたり、実はちょっとした伏線になっているのが、なかなか良い感じです。昨今の映画では珍しく、潔いくらいのスプラッターシーンがありますので、そのあたりで観る人を選ぶ作品ではあるんですが、ゴア描写ばかりの作品ではないので、観やすいスプラッター映画といった感じ。
わたしは、結構、好きな類の映画で、少年の微妙な心情をホラー映画というものを通じて、上手に描いたなぁといった感じです。けっして、万人にはオススメしない作品ではありますが、ホラー映画が好きでスプラッターに耐性があり、さらに主観的に映画を楽しむ人であれば、チャレンジしてみて損はないかもしれません。
『ファウンド』の良いところ
スプラッターシーンはちゃんとスプラッターしていますし、マーティの日常についての描写は、きちんと描いているし、映画としては意外と普通の作り方をしています。物語展開は地味で、一見すると盛り上がりがなく話が進んでいないように思えますが、マーティの視点から映画を見てみると、ちゃんとストーリーは進んでいます。また彼にとっての大事件もちゃんと存在するため、盛り上がりもちゃんと配置されているんですよね。主観的な映画の見方をしていると、このあたり、ちゃんとわかります。逆に客観的に映画を鑑賞するスタイルの人には、このあたりの微妙な変化を捉える事ができないと思います。
劇中作の「ヘッドレス」は、スプラッター映画そのままで、かなりエグい内容なんですが、その劇中映画が伏線になっているし、地味なマーティの物語の中でスパイスとして機能しております。
無名のキャストたちのお芝居は、お世辞にも上手とはいえません。しかし、この上手ではないお芝居が、本作の雰囲気に妙にマッチしておりまして、特に気になる事はありませんでした。
物語の奇抜さを優先するのではなく、いろんなジャンルをミックスし、低予算・自主製作性を上手く活かす事に重きを置いたB級映画です。
『ファウンド』の悪いところ
強烈なあらすじの割にはストーリーがなく地味である印象が拭えない本作。そこが本作の味でもあるわけですが、バリバリの映画的展開を楽しみにしている人にとっては、すごく肩透かしになってしまう事、請け合いです。ハズレ映画でも、ある程度、許容できる人でないと、「なんやねんっ!!」って、ミシミシとディスクを割りかねない映画でした。盛り上がりがないのと、キャラクターの背景が全く描写ナッシング状態なので、説明欲しい人にとっては苦痛。一応、映画を観ていると、推測できるような感じになっているんですが、はっきりとした描写はないので、整合性が欲しい人にはオススメできない映画です。
『ファウンド』のまとめ
客観的に映画を観る人には、全く持って面白くない映画。しかし、主観的に映画を鑑賞したり、イマジネーションが豊富な人が観ると、この映画はかなり面白く鑑賞できます。ホラー映画というよりはスプラッター・ムービー。さらに純粋なスプラッター映画ではないので、色んなジャンルに対しての耐性がないと鑑賞できない、かなりクセのある映画でございます。予告編を観てみて、鑑賞するかどうか、判断してください。ちなみに、ゴア描写、結構エグいですぜ。
宣伝文句に「イット・フォローズを越えた!」という文字がありましたけど、さすがにそれは言い過ぎ。『イット・フォローズ』の方が、遥かに完成度は高い。けれど、製作の環境が全く異なっているので、比べる事がそもそも間違っているんですけどね。
この記事がイイネ!と思ったら下のブログランキングボタンをクリックして頂けると嬉しいです☆
人気ブログランキングへ
リンク
【関連記事】
『イット・フォローズ』の感想 新しい恐怖を描く新鮮なジュブナイルホラー映画↓ここからネタバレあり。注意!↓
『ファウンド』ネタバレあり感想
本作、ラストのワンカットが全てであると言えます。拘束されたマーティの隣に、それぞれ父親と母親の生首が置かれ、その生首には目玉がえぐり取られている。凄惨なシーンでありながら、スプラッター映画とは思えない、なんともいえない<美しい>場面に仕上がっています。おそらく、監督はこのシーンを撮りたいがために本作を製作したんじゃないかな??
劇中で流れる架空のスプラッター映画「ヘッドレス」の変態的な描写も、いきすぎていて、かえって綺麗に見えてきます。なんとも不思議な映画でございましたな。
個人的には、正直、DVD購入を検討したい映画。それくらい、なんかどストライクな映画でした。なんともいえない魅力がありますなぁ。
『ファウンド』のレビューや評価
一体、何の意図があってこの映画が撮られたのか。何を表現したかったのか。今までどのような生き方を、この監督はしてきたのか。もはやすべてが計り知れない。しかし、強烈な魅力を感じてしまう。
ただ不快。
主人公の少年、兄、両親、友人がみんな
昔のホラーに出てきそうなキャラクターで、すばらしく魅力的。
演じる俳優陣も最高!
映像もレトロで、少年たちが見るレンタルビデオの映像はかなりグロい。ストーリーにも引き込まれて見てたけど、後半の兄の暴走が残念。
フロイト理論のままいってるのかもしれないけど、すごくいやな展開で、違う方向にいってほしかったなあ…と思う。
YAHOO!JAPAN映画