これが、現在の戦争――

ドローン・オブ・ウォー [Blu-ray]
using あまらく


『ドローン・オブ・ウォー』(原題:GOOD KILL)

予告編動画




期待していた以上に面白かった洋画『ドローン・オブ・ウォー』。ツタヤディスカスでDVDをレンタルしましたが、これはBlu-rayを買わねばならぬと思った映画です。

まぁ、かなり地味なシーンの連続なので、普段から映画を観ていない人には、辛い場面が続く、眠気が襲ってくるような、そんな映画かもしれません。

今回は、玄人向けの映画『ドローン・オブ・ウォー』の感想を<ネタバレあり>で書いていきます。未見の方は、今回はスルーしてください。

↓ネタバレなし感想↓



『ドローン・オブ・ウォー』のあらすじ

アメリカ空軍のトミー・イーガン少佐は、紛争地域にいるテロリストの監視・爆撃および味方の地上部隊の支援に携わる空軍パイロットだ。毎日、壮絶な破壊力を持ったミサイル「ヘルファイア」を打ち込み、タリバン兵を葬りさる日々。しかし、トミーがいる場所はアジアでも激戦区の中東でもない。彼がいるのはラスベガス。そこにある空軍基地に設置されたコンテナの中でドローンと呼ばれる無人戦闘機を遠隔操作して、1万キロも離れた外国での任務を遂行しているのだった。トミーは仕事が終わると車を走らせ、綺麗に区画された住宅街にある妻と二人の子供がいる自宅へ帰る。それが彼の生活だった。

トミーは有人戦闘機F-16に乗り込み、200回以上の出撃を経験している。そんな彼は、命の危険と命を奪う爆撃の実感が伴わない今の任務に違和感を感じていた。モニターに映し出される標的の命を、クリック一回で奪う。それは本当に「正しい」戦争なのか?

上官のジョンズ中佐も、現状の任務に違和感を覚えている軍人の一人だ。だが、彼らでは現状を変えることなどできない。トミーは戦場で戦闘機に乗るという願いをジョンズに提出していたが、ジョンズはトミーの技術の高さと現場に戻ったらきっと燃え尽き症候群になるとの考えから、トミーの異動願いを聞き入れないでいた。実感の伴わない任務は、じょじょにトミーの精神を蝕んでいく。もはや生きている実感さえも危うくなるトミーは、アルコールに頼ることになってしまい、妻との仲も冷めていく。

そんな中、ある任務で、指定されたターゲットへの攻撃をおこなうトミー。発射から着弾までのわずかなタイムラグの間に、なんと着弾地点に子供たちが入ってくる。すでにトリガーは引かれたあと。子供たちが早く現場から少しでも遠くへ動いてくれることを願うチーム一同。だが、その祈りは虚しく、着弾と同時に、子どもたちは爆発に巻き込まれ絶命してしまう。



公式ホームページ


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『ドローン・オブ・ウォー』の映画情報

二度の世界大戦、ベトナム、イラク、アフガニスタンなどの戦いを題材にした過去のハリウッドの戦争映画には苛烈な戦闘シーンがつきもので、『プラトーン』『プライベート・ライアン』『ブラックホーク・ダウン』『ハート・ロッカー』といったエポックメイキングな話題作がその名を映画史に刻み込んできた。ところが『ドローン・オブ・ウォー』には、臨場感みなぎるバトル・アクションも戦場に駆り出された兵士たちの決死のサバイバル描写も一切ない。一日の半分を空軍基地のオペレーションルームで費やし、残りの時間を家族と過ごす男の奇妙な二重生活を映し出す。毎日そうして非日常と日常を行き来する男の物語を通して、何の罪もない民間人を巻き添えにするドローン爆撃の恐ろしい実態と、戦場に赴かずしてPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しめられる操縦士の悪夢のような運命が描かれていく。

主演は『ガタカ』『ロード・オブ・ウォー』でニコル監督との信頼関係を育んできたイーサン・ホーク。リチャード・リンクレイター監督と組んだ『ビフォア』シリーズ3部作などで活躍し、『6才のボクが、大人になるまで。』でアカデミー男優賞にノミネートされたことも記憶に新しい人気俳優が、職務上の使命感と複雑な現実の狭間で引き裂かれていく主人公の魂の彷徨を生々しく体現した。

by『ドローン・オブ・ウォー』公式サイト


『ドローン・オブ・ウォー』のスタッフとキャスト

スタッフ
監督・脚本:アンドリュー・ニコル
製作:ニコラス・シャルティエ

キャスト
イーサン・ホーク、ブルース・グリーンウッド、ゾーイ・クラヴィッツ、ジャニュアリー・ジョーンズ、他



絆が壊れていく『ドローン・オブ・ウォー』

ドローン技術により、戦場に直接赴くことなく、命の危険もないまま、任務を遂行し、毎日帰宅できて、愛する家族と一緒に過ごすことができる幸せ。しかし、それと引き換えに、軍人にはとても大切な「実感」というものが失われていく過程を丁寧に描写しています。最初は、命に関する「実感」の喪失だったのが、いつの間にか、日常に存在するさまざまな事象への「実感」もなくなっていくというのは、すごく怖い事です。

結果、家族との心が、現地に出撃していた頃よりも離れてしまうという皮肉を生み出す悲劇。21世紀の戦争は、死傷者の数だけでなく、生存者が精神的トラウマによって苦しむ人数も多くなることを示唆しています。



『ドローン・オブ・ウォー』で描かれるゲームのような戦争

中佐が映画の序盤で、新兵に「今」の戦争について話をします。新兵の半分以上は、なんとゲームセンターのシューティングゲームをしていたところをスカウトされたという話が出てきます。もし、それが本当なら、命はいつの間に、そんなに軽くなったのか?軍人は敵の命についても考えます。そのために大きな負担のかかる訓練もするでしょう。しかし、ゲームセンターでスカウトされた人間は、果たして、そんな訓練に耐えられるのか?

中佐が劇中で「もう言葉の言い換えはウンザリだ」と話します。「標的」とは的ではなく、自分たちと同じ「人間」で、任務は所詮「人殺し」だと。軍人であれば、それは当たり前の事だけれど、とても大切な事、戦場で自分を保ち続けるために必要な認識なのだと感じました。



『ドローン・オブ・ウォー』のレビューや評価

実に淡白に(そして低予算で)描いている。
たぶん見る人の殆どは退屈だと感じるだろう。
ところが、そういう淡白な描き方には意図があって、細かいところまで計算しつくしているぞと気付けば、結構よく出来た映画だと分かるはずである。

今の戦争は こういうものなんだよ
アメリカは世界一
ということが言いたいだけの 眠たい映画

戦争映画なのに爆発音が一回も出ません!新しい戦争映画。
こんな事があるんだぁと勉強にもなりました。
戦争シーンは無音画面上だけなのでアクションは一切ありません。
地味と言ったらそうですが、かなり考えさせられました。。。
戦争って一体。。。。
一度は観ておくべき映画だと思います。

by YAHOO!JAPAN映画


『ドローン・オブ・ウォー』のまとめ

ずっしりと、静かに重たく、じっくりと心に染みこんでくる、重厚でいて繊細な雰囲気を持つ映画。観終わって時間を置いたら、もう一度観たくなる、そんな映画好きにしか刺さらない映画ですね。映画の演出により生み出される空気感と役者さんの芝居で、ラストまで魅せる作品でした。


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