映画好きな四十郎のおっさん999でございます。

今回の記事は、2016年4月9日に公開した記事を再編集したものとなっております。




「未体験ゾーンの映画たち2016」にて上映されたロシア製SF映画『カリキュレーター』。

2016年当時、予告編を観てから、レンタルされるまで、ずっと楽しみにしていた映画です。

2016年4月はじめにレンタルとセルの両方がリリースされたので、TSUTAYA DISCASにてレンタルしました。

今回は、『カリキュレーター』のネタバレなし感想を書いていきたいと思います。




ちなみに、「カリキュレーター」とは計算機や電卓という意味ですね。

カタカナにすると、カルキュレーターとも言います。

原題である「VYCHISLITEL」という言葉の意味は、Google翻訳で調べてみたところ「コンピューター」という意味なんだそうです。

なるほどね。




『カリキュレーター』について

原題:『VYCHISLITEL』『THE CALCULATOR』

製作:2014年ロシア

日本公開日:2016年1月9日

上映時間:1時間26分(86分)

オススメ度:★★★☆☆(三つ星)




予告編動画





簡単なあらすじ

絶対死の惑星をサバイブせよ!



地球を飛び出し、人類が外宇宙に存在するさまざまな惑星に住み始めて1000年が経過した頃。

居住可能な惑星のひとつにXT-59という星があった。

この星には底知れぬ沼が広がっており、未知の有機生命体が惑星を支配していた。




XT-59という惑星には人間が住める場所は限られていて、この惑星に住んでいる人類は、惑星管理システムのもと、常にシステムの指令通りに生活しなければならなかった。

仕事も結婚も、全てがシステムに管理されており、それに反抗する者は、容赦なく犯罪者として処罰されるのだった。




システムが決定した仕事や結婚に対し、嫌気がさしていたアンナ・クリスティーナは、システムによって、この惑星で一番重い刑罰「流刑」に処される。

「流刑」とは、惑星都市から沼の広がる生存が困難である外へと追放され、東に300キロ離れた「幸福の島」へ移動するという刑罰だ。

アンナは、北極オオカミと呼ばれ恐れられているユスト・ボルグ、常に冷静沈着で何かを知っているような素振りを見せる謎の男エルヴィン・カンらとともに、生存困難な300キロのデスロードを旅することになるのだった。




はたして、「流刑」に処された彼らは、無事に「幸福の島」へたどり着くことができるのか。

それとも沼に生息する有機生命体たちの餌食になってしまうのか。

そして、明かされるエルヴィン・カンの正体とは?




『カリキュレーター』の概要

圧倒的な映像美で世界中の度肝を抜いた『オーガストウォーズ』で製作を務めたフョードル・ボンタルチュークと、今後の活躍に注目が集まる新鋭ドミトリー・グラチョフが監督・脚本を担当し完成したSF映画『カリキュレーター』。

ドミトリー・グラチョフは、ロシアで大ヒットを記録した『ナイト・ウォッチ』を監督したティムール・ベクマンベトフの再来との声もあがっているクリエイターです。




これまで『ナイト・ウォッチ』や『オーガストウォーズ』のように、派手めな映画に注目が集まりましたが、本作はアクションメインではなく、世界観を重視した作品で、あまり盛り上がりのない、玄人向けの映画に仕上がっています。


キャストは、ロシアを代表する俳優エフゲニー・ミローノフ、『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』『スナッチ』のヴィニー・ジョーンズが出演。

ロシア映画を観た事がない人への入門編にはオススメの1本です。




本作を視聴できる動画配信サービス

U-NEXT『カリキュレーター』

会員の方は、見放題にて鑑賞することができます。

配信期限がありますので、視聴の際は注意してください。

本ページの情報は2023年11月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。




スタッフ・キャスト

監督・脚本:ドミトリー・グラチョフ

脚本:アレクサンダー・グローモフ、アンドレイ・クトゥーザ

撮影:イヴァン・グドコフ

VFX視覚効果:ニキータ・アルグノーフ

音楽:アレクセイ・アイギ

製作:フョードル・ボンタルチューク、アレクセイ・コルコフ、ドミトリー・メドニコフ、ドミトリー・ルドヴスキー

出演者:アンナ・シボスカヤ、エフゲニー・ミローノフ、ヴィニー・ジョーンズ、ニキータ・パンフィーロフ、キリル・コザコフ、イヴァン・ベルホーク







おっさんのネタバレなし感想

『カリキュレーター』の感想

正直、微妙な映画でした。

面白くないわけではないのだけど、うーん。

雰囲気は良いし、ビジュアルも素晴らしいのですが、決定打にかける感じです。

こう、なにかガツンとくるものがなく、印象が残らない映画になっています。

もっと面白くできると思うだけに、残念。




『ナイト・ウォッチ』もそうですが、最後のパンチ力が足りない気がします。

最後にくるガツン!が出てくるようになれば、きっとハリウッドや他の国の映画に匹敵するようになるはず。

そういう意味では、ロシア映画の秘めた力を垣間見える映画と言えます。




個人的には好きな映画ですが、誰かにオススメできるかと言われれば、かなり人を選ぶ映画なので、オススメできないかな。



『カリキュレーター』の良いところ

ストーリーはシンプルで、上映時間も約87分と短いので、とても見やすい作品です。

SFといっても、映画やアニメ、漫画などに慣れ親しんでいれば、すんなり受け入れられる程度の設定です。

ビジュアルもハリウッドに負けず劣らずの独特な描写なので、ロシア映画入門編としてチョイスしても良いかと。




特にクリーチャーの造形は、個人的には大好きです。

派手に登場するものもいれば、ゆっくりと恐怖を煽って現れるものもいて、もっと、このクリーチャー群を観ていたかったですね。




イギリス人俳優のヴィニー・ジョーンズは上手なのは承知していますし、彼はこのロシア映画で、ちゃんと自分の役割を果たしています。

この映画で個人的に良い拾い物をしたと思ったのは、計算機のように冷静沈着な謎の男・エルヴィンを演じるエフゲニー・ミローノフという俳優です。

結構、格好良い俳優さんです。

かなり渋いし、ロシアでは様々な賞を受賞されている実力派。

ぜひ、もっといろんな作品で観てみたいと思う俳優さんでした。




『カリキュレーター』の悪いところ

予告編を観た時に、クリーチャーが潜んでいる荒野を囚人たちが歩いて横断しないといけない、その途中で、様々なクリーチャーに遭遇するクリーチャーパニック・サバイバル作品だと思っていました。

しかし、本編を鑑賞してみると、意外にもクリーチャーは、それほど多く登場しません。

それぞれインパクトはあるんですが、バァーン!と登場する割には、サラリと場面が終わってしまうのです。

これには正直、拍子抜け。想像絶するクリーチャー相手にどのように逃げるのかを期待していたのですが、クリーチャーのビジュアルが格好良いだけに、残念です。




また、私は、さほど気にならなかったのですが、設定が割と適当なんですね。

一部のクリーチャーは音に反応して襲ってくるという、かなりオーソドックスな連中もいるわけですが、音を出している割に登場したり、しなかったりします。

完全にご都合主義になっているので、この点が気になり始めると、おそらく一気につまらなくなるかと。

まぁ、徹底的にご都合主義なので、それはそれでアリかなと思ったりしますけどね。




メインキャラは良いのですが、その他の脇役たちを、いまいち活かしきれなかったのも残念。

活かせないのなら、思い切り、人数を減らした方が、もっと緊迫感が出たんじゃないかな??




口コミレビューや評価

下記サイトで『カリキュレーター』レビューや評価をチェック!

Filmarks

映画.com



今回のネタバレなし感想のまとめ

良いところも悪いところもあって、それぞれ相殺しあい、結果、割りと普通の映画って感じになった印象のある『カリキュレーター』。

盛り上がりもほとんどない映画なので、クセのある作品に仕上がっています。

映画好きなら、話のネタにどうぞってところでしょうか。

個人的には好きなんですけどね。

なんか勢いで2回も見ちゃいました。DVD、欲しいなぁ。




あ、それと劇中で、度々登場する、小さなクリーチャーがいるんですが、あのクリーチャーが可愛いですよ。

主人公が引きずっている箱の上で這っているんですが、トコトコと動いていて、非常にキュートでした。




という事で、今回は『カリキュレーター』のネタバレなし感想でした。

そんな訳で、今日はこの辺で。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

映画好きな四十郎のおっさん999でした。

それでは、しーゆー!




ネタバレあり感想





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