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Yahoo!ニュースに気になる話題がありました。これ、ちょっと考え方がおかしいのでは?

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Yahoo!ニュース:洋画の7年ぶりシェア逆転はあるか? 一方で依然厳しい洋画不況の内実
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151113-00000321-oric-ent

今年は洋画復活の年になるのだろうか。夏にヒットが集中し、2016年の正月興行でも、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』や『007 スペクター』といった強力作品が揃い、洋画に久しぶりにスポットが当たっているのである。今年の映画興行では、『ジュラシック・ワールド』が最終興収93億円前後と推測され、最大ヒット作品となる。2014年の『アナと雪の女王』(255億円)に次いで、2年連続で洋画がトップ獲得だ。近年、邦画に押されっぱなしだった洋画は、確かにがんばってはいる。
データを見てみよう。ヒットのひとつの目安である興収20億円を超える作品は、11月上旬現在ですでに30本を数えた。こ れは、2000年以降でもっと多かった2009年の30本と同数である。このうち洋画は12本ある。この数も2009年と同じだ。昨年、20億円以上の洋 画は6本しかなかった。今年はヒット数が例年以上であるのは間違いない。
邦画と洋画の興収シェアはどうか。20億円以上の30本の累計では、邦画52.3%に対して、洋画47.7%である。やはり、本数の多い邦画のほうが上 だ。ちなみに昨年(2014年)の全体のシェアは、邦画が58.3%、洋画が41.7%。2013年(全体)は、邦画60.6%、洋画39.4%だった。 30本と全体の違いはあるにしても、その差が縮まってきている感じはある。
洋画不況が続いてきたのは、文化面、芸術面をもつ映画の素晴らしい特性が、衰退してきたのが一因だとも考える。もちろん、それは邦画も同じだ。邦画に触れ る余裕はないが、洋画シェアが幾分か上昇したとはいえ、今述べてきたような内実では、洋画の真の復活などありえないと、私は思っている。

邦画と洋画なんて簡単に比べる事なんて、そもそもできないのです。なぜなら、邦画と洋画の場合、描写できる物語のスケールの大きさが全く異なるからです。たとえば「武士の一分」と「スターウォーズ」を並べて、どちらの興行収入が良いかなんて考えは、ナンセンスなんですよね。

邦画には邦画の良さがあります。それは、無駄にスケールを大きくできないという良さ。一見、それは欠点に見えるかもしれませんが、お金がない上に洋画に比べて製作時間が短い邦画の場合、起死回生のアイデアが出る可能性が高いのです。

また、邦画には、役者さん同士の息遣いや間をうまく生かすと、非常に面白い作品に化ける場合もあります。洋画において、役者さんの面白さを発見できる作品は、あまりありません。なくはないんですが、例えばアメリカの笑いは、日本人には完全に理解できないものです。

邦画は、こじんまりとした映画が多い。
洋画は、スケールの大きな映画が多い。
という事は、本来、映画館で鑑賞するには製作費を多くかけている洋画の方が長けているわけです。そのため、この数年の洋画の衰退は、単純に良質な作品を多く輩出できていないだけなのです。邦画の場合は、それほど大ヒットした映画はあまりないかもしれないですが、そこそこ売れた作品があればあるほど、トータルの興行収入が多くなります。洋画の場合は、大ヒットしないと中々厳しいです。なぜなら、邦画ほど多く作品が上映されていないためです。

そういう状況の中で「洋画不況」=「映画業界の衰退」という構図を、無理矢理ニュースにして、世間に「邦画ではなく洋画を見ましょう」って言ってる事に、すごく違和感を感じる。邦画は盛況なので決して映画業界が衰退している訳では、決してない。

たとえば洋画でもアイデアひとつで印象が変わるものもあります。先日、感想を書いた「エベレスト3D」もそのひとつ。普通の映画館で見ても、その迫力に魅せられますが、IMAXで見ると衝撃的な作品に変わります。値段の問題がありますが、IMAXで上映する劇場が多くなると、おそらく「エベレスト3D」は興行収入的に化けると思います。

この状況を招いたのは、映画業界そのものです。先日の「スターウォーズ」の鑑賞料金を値上げするとアナウンスしたTOHOシネマズしかり。いよいよ、何もしないで業界が生き残れる時代が終わったって事です。これから映画業界を盛り上げるために、どうすべきかを考えなければいけない時期だと思います。

邦画と洋画の興行収入シェアという考え方ではなく、作品満足度をベースに考えないと、ゲーム業界のように、映画業界もまた衰退していく一方です。
今なら、まだ間に合うので、映画好きとしては、ぜひ、映画業界を死なせず、頑張って盛り上げて欲しいと思う、無職のおっさんです。