Yahoo!ニュースで気になるニュースがありました。

地下鉄で大地震 乗客が覚えておくべきこと

この記事は、2015年10月28日に東京メトロが行った異常時総合想定訓練の模様を綴ったものです。
東京都北区にある王子車両基地でおこなわれた今回の訓練は、実際のトンネル内の環境に近い実践的な訓練なのだそうです。
この王子車両基地は地下に作られていて、地下走行時のシミュレーションが可能なんだとか。

確かに、地下鉄に乗車しているとき、地震が発生したら、一体どうすればよいのか。
今回のニュースを読むと、少しわかります。

地上を走る路線では非常時に列車から避難する際、簡易階段などが設置された側面の乗降用ドアから外へ出ることが一般的ですが、地下鉄では異なります。列車の前面・後面から避難します。トンネル内のため、側面に降りるスペースが無いからです。

地下鉄の列車をよく見ると、前面と後面に扉が設けられていることに気づくでしょう。地下鉄会社の車両のみならず、地下鉄線へ直通してくるほかの鉄道会社の車両も同様です。これは異常時の避難を考え、前面と後面に非常扉を設けるよう国土交通省の「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」で定められているためです。

もし、異常が発生した場合は、焦らず、前か後ろに行くと脱出する事ができるという事ですね。
これは、映画でも時々出てくるシーンですが、現実も、そのように脱出する事が良いわけです。
ただ、記事内には、この後、気になる文章が書かれています。

ただトンネルの大きさに余裕がある路線では、列車の前面と後面に非常扉がない場合もあります。関東ではりんかい線やJR京葉線、関西では近鉄難波線などがそうです。

という事は、広いトンネルの場合は、左右の扉を開けて脱出するという事なのでしょうか。
それとも前と後ろに非常扉がないだけで、別の場所にあるのでしょうか。
この記事からは、そこまで書かれておらず、わかりません。

今回の訓練では、外に人が出た事を想定して行われていたそうです。
実際に何か異常が発生した場合、指示なく外に出てはいけない。
理由は、

ほかの列車にひかれるなどの危険があるほか、脱出者がいる、すなわち線路上に人がいるということになり、その安全確認のため事態の収拾により多くの手間と時間を要することになるからです。銀座線など、路線によっては線路のすぐ隣に電気が流れており、感電する恐れもあります。

「車内が安全です! 列車の外には出ないで下さい!」

訓練では運転士がこの言葉を繰り返し、車内へ伝えていました。

確かにそうですね。他の列車が自分たちの乗っていた列車に異常が発生した事を知らない可能性が高い。
そのため、通常通り運行している場合が多いでしょう。
普通に走っている列車にひかれてしまったり、二次的災害が生じてしまいます。
ですが、それでも人はパニックに陥ると外に出てしまいます。
車内に、多くの冷静な人がいれば、そんな事も起きないと思いますが……

記事で「へぇ~」と思った事は、東京メトロの場合、駅に搬送台があるとの事。
これで、異常事態が発生した際、傷を負って動けない・動きにくい人がいた場合に対応するらしいです。

東京メトロでは各駅に「搬送台」を備えているそうです。線路に載せて人力で物や人を輸送する“台車”で、150kgまで積載可能とのこと。写真では車いすが載っていますが、担架をふたつ載せることもできます。

この訓練なんですが、一般の乗客を交えて、一緒に学べないものでしょうか。
地下に作らなくても、地上で地下の状況に近い環境を作って、実際に備えているものを見学したり、訓練や電車のレプリカを使って設備の説明をしたり。
万が一の時、やはりパニックになってしまいます。
パニックにならないようにするために、一人でも多く、訓練の体験者を増やす事が重要だと思います。

今回の訓練では水が入ってきた時という想定がなされていないようです。
ですので、次回の訓練では、水害も発生したという状況の中でおこなってほしいです。
みんな、知りたいと思います。

異常発生時はこうした“備え”によってつつがなく避難すべく、乗客は決してパニックに陥ることなく、冷静に規律を保つことこそが重要、かつ最も安全といえるでしょう。


地下鉄で大地震 乗客が覚えておくべきこと